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[GDC 2009#34]CryENGINE 3は,クロスプラットフォームでの開発に完全対応
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印刷2009/03/30 17:59

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[GDC 2009#34]CryENGINE 3は,クロスプラットフォームでの開発に完全対応

 Crytekは,2007年のGame Developers Conferenceで「CryENGINE 2」のライセンスビジネスへの参入を表明し,2008年にはPLAYSTATION 3とXbox 360への対応を発表した。だが,使い勝手が良くなかったのか,自社製品以外はコンシューマ機でリリースされたゲームがない。そんな状況を打破すべくGDC 09で発表されたのが,「CryENGINE 3」である。CryENGINE 3はPCだけでなく,PLAYSTATION 3とXbox 360に完全対応。とくに開発者の利便性が考慮され,3プラットフォームでの開発作業が一つの動作で同時進行できるのだ。これは付属するレベルエディタ「CryENGINE 3 Sandbox」の「Hot Update」という,同エンジンの中で最も魅力的な機能である。

画像集#001のサムネイル/[GDC 2009#34]CryENGINE 3は,クロスプラットフォームでの開発に完全対応

画像集#002のサムネイル/[GDC 2009#34]CryENGINE 3は,クロスプラットフォームでの開発に完全対応
CryTekの設立者であるCEOのCevat(セヴァ)と,マネージングディレクターのAnvi(アンヴィ)兄弟。副社長にはその弟のFaruk(ファルック)氏が就いているという
 これまではPLAYSTATION 3にせよXbox 360にせよ,PCで作成したデータをプラットフォーム用開発機へ一定の時間をかけて反映しなければならかった。だがCryENGINE 3 Sandboxでは,それらのファイルを自動的にコンバート,圧縮,そしてオプティマイズする。つまり,各プラットフォームでのオブジェクトの位置や大きさや光の当たり具合などを,一瞬で確認できるのだ。
 会場では,各プラットフォームのデータをアップデートしつつ,コントローラーを持ち替えてテストするというデモンストレーションが行なわれていた。マスターとなるのはPCだが,必要に応じてコンシューマ機のコントローラーを手にとって,別の角度からオブジェクトを眺めたり,その上にキャラクターを歩かせてみたりしていたのである。

 なお,このほかのCryENGINE3がサポートする機能は以下のとおり。英語のままで申し訳ないが,名称だけでも理解できるものが多いのではないだろうか。

リアルタイム・グラフィックス
画像集#003のサムネイル/[GDC 2009#34]CryENGINE 3は,クロスプラットフォームでの開発に完全対応
地形の高度などによって,樹木のタイプや生えている間隔を自動的に調整する機能。もちろん,一本一本の場所を変更するといった,細かな調整も可能だ
●Flow Graph
●Integrated Vegetation & Terrain Cover Generation System
●Advanced Terrain System with Integrated Voxel Objects Technology
●Real-time Soft Particle System & Integrated FX Editor
●Dedicated Road & River Tools
●Dedicated Vehicle Creator
●Multi-Core Support
●Real-time Dynamic Global Illumination
●Deferred Lighting
●Natural Lighting & Dynamic Soft Shadows

画像集#004のサムネイル/[GDC 2009#34]CryENGINE 3は,クロスプラットフォームでの開発に完全対応
全プラットフォームで,リアルな自然光を表現。また,樹木の自然な揺れに対応するように,ソフトシャドウを生成する

●Volumetric, Layer, & View Distance Fogging
●Normal Maps & Parallax Occlusion Maps

画像集#005のサムネイル/[GDC 2009#34]CryENGINE 3は,クロスプラットフォームでの開発に完全対応
Parallax Occlusion Mapping (視差遮蔽マッピング)を全プラットフォームでサポートし,ポリゴンの表面テクスチャーにより深みをつける。レンガの壁や砂利道を作るときに,ポリゴン数を増やさずにリアルにできる

●Screen Space Ambient Occlusion

画像集#006のサムネイル/[GDC 2009#34]CryENGINE 3は,クロスプラットフォームでの開発に完全対応
Screen Space Ambient Occlusion (SSAO/環境光遮蔽)は,オブジェクトの隅や角を暗く見せることで,やわらかい影を作り出す手法だ

● Uber Shader Technology
● Eye Adaptation & High Dynamic Range (HDR) Lighting
● Pristine Motion Blur & Depth of Field


リアリスティック・キャラクターシステム
●Advanced Character Animation System
●Character Individualization System
●Parametric Skeletal Animation
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CryENIGINE 3で作ったキャラクターは,パラメトリックスケレタルアニメーション技法で,動作の方向やスピードの変更をよりスムースにできる

●Procedural Motion Warping & High-end IK Solutions
●Unique Dedicated Facial Animation Editor
●Subsurface Scattering

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肌や氷,宝石のような透明感のあるオブジェクトに射す光の拡散をシミュレートするテクニック


アドバンスド・モジュラーAIシステム
●Designer-Friendly AL Editing System
●Dynamic Path Finding
●Automated Navigation Mesh Generation


リアリスティック・インフィニット・ワールド
●Natural World Effects
●CGI Quality Time of Day System
●High Quality 3D Water
●Dynamic Volumetric Light Beam & Light Shaft Effects
●Contents Streaming
●Integrated Multi-threaded High Performance Physics Engine
●Interactive & Destructive Environments

画像集#009のサムネイル/[GDC 2009#34]CryENGINE 3は,クロスプラットフォームでの開発に完全対応
その性質に関わらず,CryENIGNE 3で描かれたオブジェクトは,すべて物理演算に添ったプロシージュアルな破壊効果を持たせられる
●Advanced Rope Physics
●Performance Analysis Tools
●CryENGINE 3 Sandbox Development Layer
●Polybump
●Offline Rendering
●Resource Complier


サウンド&ミュージック
●Data-driven Sound System
●In Game Mixing & Profiling
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Sandboxと同じくWYSIWYG方式に即したオーディオエディターを搭載。ネットワークオーディショニングとランタイムプロファイリングでインゲームオーディオ調整作業が簡素化された

●Dynamic Sounds & Interactive Music
●Environmental Audio
●Key Frame Accurate Sounds in Animations
●Sound Moods

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シーンの雰囲気にあわせて,オーディオのボリュームやピッチのコントロールを自在にできるだけでなく,フィルターやイコライザーのようなDSPエフェクトも追加可能だ
  • 関連タイトル:

    CRYENGINE

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