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「マブラヴ」原作者の吉宗鋼紀×マフィア梶田×BRZRK対談――大ボリュームのインタビューから吉宗氏の人物象を掘り下げた前編をお届けしよう
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印刷2016/12/28 12:00

インタビュー

「マブラヴ」原作者の吉宗鋼紀×マフィア梶田×BRZRK対談――大ボリュームのインタビューから吉宗氏の人物象を掘り下げた前編をお届けしよう

 「君が望む永遠」を発売して一躍有名になった美少女ゲームブランドのアージュから,超王道学園アドベンチャーというテーマの「マブラヴ」が登場したのは2003年。
 記号満載のキャラクター達との甘い学園生活という,まごう事なき学園物……と思いきや,とある条件を満たすことで現れる「UNLIMITED編」に多くのプレイヤーが驚嘆することになる。その裏に隠れていたのが,BETAという地球外生命体に滅ぼされかけた地球を舞台にした衛士訓練学校での生活で,その事実は発売まで明かされることが一切なかったからだ。しかも,それがおまけというレベルではなく,もうひとつの本編と呼べる物語だったのだから,そりゃもう驚いた。
 当時は,「いや,確かに“学園”物かもしれないけど!」というツッコミもあとを絶たなかったように思う。

マブラヴ
「マブラヴ」のスタート画面。かわいい幼なじみから堅物委員長まで,まさに学園ラブコメ物における記号の羅列といったところ
マブラヴ
しかし,ある条件を満たすと……世界はUNLIMITEDへ

 その後,UNLIMITED編の続きとなる「マブラヴ オルタネイティヴ」(以下,オルタ)が発表されるも,2006年の発売までに丸3年を要することになった。前作「君が望む永遠」で3年間意識を失っていたキャラクターと同じ時間を待つことになるとは……と,この3年に1 ageと単位が付いたのも良い思い出だ。しかし,作品のデキはと言えば,その時間を待つだけの価値があったものだと,いまでも断言できる。

「マブラヴ オルタネイティヴ」
マブラヴ

 そんなオルタが発売されてから早10年が経つのだが,その間にコンシューマ機移植版のほか,「マブラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス」「シュヴァルツェスマーケン 紅血の紋章」「シュヴァルツェスマーケン 殉教者たち」といったスピンオフ作品などが登場。最近ではDMM.comでシリーズ初のブラウザゲームとなる「マブラヴ オルタネイティヴ ストライク・フロンティア」がサービスインするなど,いまも「マブラヴ」シリーズの世界は広がり続けている。そして,この「マブラヴ」シリーズを仕掛けた人物こそ,アージュ代表の吉宗鋼紀氏,その人だ。

 さて,そんな「マブラヴ」シリーズを発売当初から追いかけて,アージュの公式ファンクラブ「アゲくのはて」の会員でもあるガチファンのライター BRZRK。2016年3月,奇しくもオルタ発売から10年目に初めて「マブラヴ」を体験し,その魅力に取り憑かれたライター マフィア梶田。この2人が,吉宗鋼紀氏と対談するという企画を,今回4Gamerで行うことになったのだ。
 「マブラヴ」という世界を造り上げた“吉宗鋼紀”とは,いかなる人物なのか。そして,マブラヴ開発にどのような秘話があるのか。気になる「マブラヴ」シリーズの今後の展開は? 実に3時間半のロングインタビューになったので,前後編に分けてお届けしよう(※後編は1月中の掲載を予定しています)

 なお,「マブラヴ」シリーズの対談ということで,シリーズ作品のネタバレになる話題が出ることがある。その点,ご注意を。

(インタビュア:マフィア梶田,BRZRK。文:BRZRK。2016年11月30日収録)



マフィア梶田:
 ……ついに,こうやって記事で対談できることになりましたね。

BRZRK:
 「マブラヴ」のファンである我々には最高の企画です。

※冒頭で述べたとおり,BRZRK氏は「マブラヴ」を発売当時から追いかけている大ファンの一人。一方,マフィア梶田氏は2016年に入って初めて遊んだところ,ガッツリとはまったそうで,「マブラヴVR」取材をキッカケに吉宗鋼紀氏と懇意にしている

吉宗鋼紀氏(以下,吉宗氏):
 こういった機会を4Gamerさんにいただけて光栄です。なので,僕もしゃべることをいろいろと決めてきました(笑)。これは言っておかないと! というミッションを。

左から,BRZRK氏,吉宗氏,マフィア梶田氏

BRZRK:
 おっと,どんなミッションなのか,すごく気になりますね……。。

吉宗氏:
 それは追々(笑)。おかげさまで今年はいろいろと「マブラヴ」の企画が動いたじゃないですか。「シュヴァルツェスマーケン」や「マブラヴVR」もあり,昨年のKickstarterもあって,その中でマフィア梶田さんとBRZRKさんとの出会いもありましたし。それで新たにというか,今うちの大きな流れとして……あ,順番としては,まだ言わないほうが良いのかな?

※マブラヴシリーズの英語版開発を目的としたもの。25万ドルをゴールとしたなか,125万ドルを集めた

4Gamer:
 インタビューの盛り上がりを考えると……そうですね(笑)。

マフィア梶田:
 気になりすぎて,ヤバイです。

BRZRK:
 本気でツライ……。

吉宗氏:
 答えはあとで……というかですね? 僕はニコ生とかで新作のネタバレをサクっと言ってしまうんですよ。ネタバレ程度でつまらなくなるようなモノは“そこまで”ですし(笑)。映画のトレイラーもそうじゃないですか? 何気なく見せておいて実はラストシーンだったり。

BRZRK:
 本編を見て「あ! ここは!」って気が付くことがありますね。

4Gamer:
 いきなりネタバレされても,知らない人にはそれがネタバレだって分からないんですよね。そこまでの関係性と,流れがあってようやく分かる。

吉宗氏:
 結局多くのプレイヤーさんはプロセスとキャラの関係値の変化を見たいわけですから。とくにこの対談を見てる方々の多くは既存ファンだと思いますので,変に隠して新規の方々に何も引っかからない話になるよりは,「なんか面白そうだな」って思ってもらいたいですし(笑)。

4Gamer:
 とはいえ,記事の最初にネタバレがあるかもということは明記しますよ。

吉宗氏:
 じゃあ分かりやすく,ネタバレを赤い太字とかにします?(笑)。

BRZRK:
 ネタバレに注意してほしいと書いておきながら赤文字とか,鬼畜の所業ですよ!

マフィア梶田:
 目にバーン! って入ってきますよ!!

一同:(笑)

マフィア梶田:
 まあ,とりあえずそのあたりは気にせず,ぶっちゃけていきましょうか

吉宗氏:
 そうですね。飲み屋のノリでいきましょう!


荒々しいバブルを乗りこなす男,その名は吉宗鋼紀


4Gamer:
 というわけで,ぬるっと始まりましたが,よろしくお願いします。

一同:
 よろしくお願いします!


マフィア梶田:
 では,そもそもどうやって「マブラヴ」の吉宗鋼紀になっていったのかというところから教えてください。

吉宗氏:
 えっと……昭和42年の……。

マフィア梶田:
 ほうほう……ん? 昭和42年?

吉宗氏:
 はい。1月21日に浜田病院で生を受けまして……。

BRZRK:
 そっから!? 昭和って言われた瞬間にこのパターンだとは思いましたけど。

マフィア梶田:
 真面目にそこから始まるのかと思ってましたよ!

吉宗氏:
 いや,僕が昭和と言ったところで「そこからかい!」というツッコミが入ると思っていたら,「ん?」っと真に受けておられたので,続けざるを得ないなと(笑)。

BRZRK:
 ツッコもうかと思ったんですけど,梶田君のおかげでツッコみ損ないましたよ。

マフィア梶田:
 いや,何かあるのかと思っちゃって。

吉宗氏:
 梶田さん,ルックスと真逆で超真面目でピュアだからねぇ。

マフィア梶田:
 いつも飲み会で戦争の話とかをされているので,それこそ昭和史から入るのかと思って。

BRZRK:
 あー,確かにそうですね。濃ゆい話ばっかしてますし。

マフィア梶田:
 気を取り直して。「マブラヴ」が生み出されるのはいわゆるエロゲー業界に入ってからですよね。でも,このエロゲー業界に入る前にも別のお仕事をされていたとうかがっていたのですが。

吉宗氏:
 僕は,バブルライダーだったんですよ。

マフィア梶田・BRZRK:
 バブルライダー?

吉宗氏:
 はい。バブル期のいい波を常に求めてさまよっていました。

BRZRK:
 それはエロゲーバブルとかそういうもの?

吉宗氏:
 いや,単純に日本経済のバブルです。バブルが下火になった頃はいろいろな業界で景気が悪くなるじゃないですか。それで,実入りのいい業種に移っていくわけですよ(笑)。

BRZRK:
 それでバブルライダーと。

吉宗氏:
 もともとは大手広告代理店の下請けプロダクションで,広告やデザインをやっていました。そのころ代理店の方々に教わった物の作り方,仕掛け方,マーケティングの活かし方が今も役に立っています。
 当時,広告関係の下請けって,今みたいにパソコン作業じゃなく,すべて手作業。そのうえ,締め切りギリギリの仕様変更とか差し替えが当たり前で,デザイナーって名の現場作業員が連日徹夜でなんとかするって世界でした。まあ,どこも似たようなもんでしたが,若かったというのもあって「ここはちょっとないな〜」って。

マフィア梶田:
 なるほど。

吉宗氏:
 それで,某大手出版社さんに人材を派遣する事務所が人材を募集してまして。友人がそこを経由して出版社で働いていたんですが,給料がすごく良かったんですよ(笑)。

BRZRK:
 景気が良かった時代ですね……。

吉宗氏:
 とはいえバブル末期でしたし,先のことを考えるとやっぱり一番大事なのは人と接することで,結局そこから得られる体験や生の知識しか武器にならんだろうなって思いました。
 それで広告業界から出版業界に飛び込んだら,配属されたのが週刊P誌だったんです。そこでの経験は本当に宝物ですね。編集さんだけじゃなく,いわゆるセクシー女優から政治家まで,いろいろな人のインタビューや原稿取りに行って,お話をうかがったり叱られたりしながら,いろいろ学ばせてもらいました。

マフィア梶田:
 全然オタクと関係ない世界ですね。

吉宗氏:
 ですね。僕は昭和42年生まれなので普通に「ウルトラマン」「仮面ライダー」「ヤマト」「ガンダム」なんかを自然に見てました。世間的にも当時はオタクなんてジャンル分けされてなかったし,それが特別な趣味という認識もなかったです。サーフィンやスキーがはやれば普通にやって,ディスコ行って,ナンパして。で,家に帰ったらアニメや漫画を見てました(笑)。

マフィア梶田:
 生き方が混在してますね。今でも珍しいタイプかもしれません。

吉宗氏:
 オタク文化が一般化してる現代と,状況は似ているかもしれませんけどね。まあ,バラエティ豊かなP誌で働いていたことで,いろいろな方々のお話を聞けたのは本当に幸運でした。例えばヨットが遭難して3か月漂流したあと唯一生き残った方の体験談なんて,死生観がガラっと変わりましたよ。

マフィア梶田:
 まったくもってエロゲー業界に行きそうにない話がボロボロ出てきますね。

吉宗氏:
 実はこの頃,僕のオタク歴は一旦途切れてたんです。僕は千代田区神田の生まれなんですが,越境入学が8割の学校だったので卒業したら会う機会が激減するわけです。そのうえ地元民も地上げや相続税で引っ越ししたりで,どんどん幼馴染がいなくなる。そうなると,同じ空気や流れを共有してオタク的な話ができる人がいなくなって。いわゆる宮崎事件でオタクが差別される頃にはもう,すっかり足を洗っていました(笑)。


マフィア梶田:
 その時代って,吉宗さんにとって生き辛かったりしたんですか?

吉宗氏:
 全然(即答)。専門学校でニュー・ロマンティック系のファッション決めて,ただれた青春を謳歌しまくってましたから(笑)。

マフィア梶田:
 どんな格好なんですか,ニュー・ロマンティック系って。

吉宗氏:
 分かりやすく言うとデュラン・デュランみたいなファッション。

BRZRK:
 デュラン・デュランが年代的にすでに分からない状況ですね。

マフィア梶田:
 何系の格好なんでしょうか?

吉宗氏:
 うーん,デザイナーズブランドの中でも音楽寄りというか,ビジュアル系的な(笑)。

※ここでアージュ広報のりえねぇ氏がグーグルの画像検索を提示

吉宗氏:
 僕,専門学校でモビルスーツって言われてました(笑)。

マフィア梶田:
 あっはっはっはっは。

吉宗氏:
 当時の吉川晃司さんを見ると分かりますが,肩パットがガッツリ入ってるんです。

BRZRK:
 あー! だいたい分かりました。

吉宗氏:
 ブランドで言えばアーストン・ボラージュ,リネアフレスカ,コーシン・サトウとか。他人とは違うことを主張するアヴァンギャルドなデザインがマシマシに盛られた服ですね(笑)。

BRZRK:
 なんかもう,いま見たらいろいろな意味で「スゲェ」という感想が出そうな格好だったんですか。

吉宗氏:
 だって紫色の絨毯みたいな生地のドイツ軍的ロングコートに,オーバーベルトと肩にキリル文字の鉄のプレートをズラッと付けて,ニューロックのごっついロングブーツ履いて。カマーバンドとかデザインモノのタキシードとか,普段着でしたから(笑)。

BRZRK:
 正確かどうか微妙ですけど,ビジュアル系の走りみたいな感じですか?

吉宗氏:
 まあ,そうですね。巨視的に解釈すれば(笑)。

マフィア梶田:
 それはもう,オタクのカテゴリーに入れられてないですね。

吉宗氏:
 いや,ある種のオタクですよ。ファッションの流れでいえば小,中はアメカジ(アメリカンカジュアル),中〜高校はサーフィンが流行ってサーフ系からの,デザイナーズブランドです。それでもロボやメカが好きだったから,やっぱり服も派手で尖ったデザインに惹かれたんだと思いますよ(笑)。今ではもう信じられないと思いますが,マルイのバーゲンに1キロくらいの行列ができた時代です。

BRZRK:
 もう見られない光景ですね。

吉宗氏:
 今はもうファッションスタイルは多様化していますが,昔は流行が単一的で,海外コレクションを見た被服業界とマスコミがトレンドを設定していたんです。「今年のトレンドは黒」と宣伝すると全国一斉に黒が流行る。街中みんな全身黒い服で,ペストのときのヨーロッパみたいな光景でしたよ(笑)。

マフィア梶田:
 なんというブラックな……いや,なるほど,吉宗さんはその潮流にも乗っていたわけですか。

吉宗氏:
 もちろんです。平野ノラさん(バブル芸人)のネタがジャストな世代なので。ジュリアナ東京とかMZA有明(現ディファ有明)とか行きまくってました(笑)。

マフィア梶田:
 じゃあ,流行に敏感で広告業が合っていたんですね。

吉宗氏:
 ていうか……こういったら今はアレですけど,当時,健全な男の子がオトナの階段登る目的は“女”以外ないわけです。僕も当然(笑)。

マフィア梶田:
 それで流行りに乗ったわけですね(笑)。うーん,それにしても広告業界から出版業界に行って,よっしゃエロゲー作るぞとなるわけですか?

吉宗氏:
 それがですね,僕は出版業界でいろいろな方々から多くの学んだのに,懲りてないんですよ(笑)。出版バブルが崩壊しそうだなって感じた時,次のバブルを嗅ぎつけたんですよ。「プレイステーションっていう画期的なハードが出るらしいから,ゲーム業界行くしかねぇわ」って。
 
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