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「キネマ51」:第42回上映作品は「珍遊記」&「セーラー服と機関銃 -卒業-」
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印刷2016/03/26 00:00

連載

「キネマ51」:第42回上映作品は「珍遊記」&「セーラー服と機関銃 -卒業-」


 グラスホッパー・マニファクチュアの須田剛一氏が支配人を務める架空の映画館,「キネマ51」。この劇場では,新作映画を中心としたさまざまな映像作品が上映される。第42回は,支配人の盟友,山口雄大監督の新作「珍遊記」と,角川映画40周年記念作品「セーラー服と機関銃 -卒業-」の2本を同時にお届けする。

関根:
 支配人がどうしても紹介したかったという2作品が,ほぼ同時期に公開されたということで,今回は当館初の2本立てということになりました。

4Gamer:
 実際には別々に上映されていますし,2本まとめて楽しめるのはキネマ51だけ! っていう形ですので,誤解無きよう……。

須田:
 それにしても,邦画話題作2本立てですか。子供の頃の映画館を思い出すワクワク感がありますね。

関根:
 いわゆるプログラムピクチャーと呼ばれた作品の時代ですね。

4Gamer:
 プログラムピクチャー?

関根:
 映画館の年間スケジュールが決まっていて,その日程に合わせて作られていた作品群のことを主にそう呼ぶんです。僕達が子供の頃は,そういった作品が2本立てで上映されていたんですよね。

須田:
 そうですね。スケジュールに沿って作られた作品だから,よくB級作扱いされるんですけれど,メイン作の添え物のように作られたもう1本に思わぬ拾い物があったりして。

関根:
 そうですそうです。昔は座席指定する映画館なんてほとんどなかったから,上映中でも中に入って,2本どちらの作品からでも見ることができて。

須田:
 ハッピーエンドの映画とちょいホラー系映画の2本立てなんか,どっちを先に見たかで,両方の映画の印象がガラッと変わってしまう……なんてこともありましたね。

関根:
 上映中に入ったら,オチから見ちゃったなんてこともありました。

須田:
 今回の2本立ても,どっちから見るかでだいぶ印象が変わりそうですね。

関根:
 ではどちらから見ましょうか。



1本目は支配人の盟友,山口雄大監督作「珍遊記」


関根:
 こっちから見ましょうか。

須田:
 何と言いますか,映画館を出るときは爽やかな気分でいたいので。

関根:
 確かに(笑)。

須田:
 我らが山口雄大監督が,漫☆画太郎先生の代表作「珍遊記」の映画化に挑戦ということで。

「珍遊記」
2016年2月27日(土)より,新宿バルト9ほかにて全国ロードショー
配給:東映

映画「珍遊記」公式サイト


関根:
 画太郎先生の「地獄甲子園」なども映画化されてますよね,雄大監督は。

須田:
 ええ。それで見に行ったら冒頭でいきなり,桑田清原瀧卓球[1]のピエール瀧さんが出てたわけですよ。これは気合い入りましたね。

関根:
 いつも当たり前のように使っているフレーズですけれど,支配人と同じ年齢の有名人の名をつなげているんですよね。同世代の人が活躍されていると,支配人も奮起されるでしょうね。でも瀧さんって気付かない人も多いかも。

須田:
 特殊メイクバリバリでしたから。

関根:
 登場シーンのあとにキャストの名前が出て,あれが瀧さんだったんだって感じで。

4Gamer:
 映画「進撃の巨人」の出演オファーが来たときに,てっきり巨人役だと思ったと語っていたピエール瀧さんが,今回はついに巨人で。

一同:
 (笑)。


須田:
 そもそも珍遊記って,ジャンプ連載じゃないですか。ジャンプといえばちょっと前にご紹介した「バクマン。」

関根:
 ……ともども僕は読んだことがないもので。漫画原作ものは支配人の管轄ですしね。漫画原作もやっているぐらいですし。

須田:
 そうですね。……でも珍遊記,読んだことがないので。
 で,どうでした,部長?

関根:
 えっ! 強引なフリなさいますね。話を聞いていただけてますか? 流れでいったら支配人の感想からでしょ,普通。

須田:
 あはははははー。

関根:
 感情こもってないなー。

須田:
 僕ですか。僕はですね,見てびっくりしたんですよ。全編ギャグなんです!

関根:
 当たり前じゃないですか! ってツッコミたいところですけど,僕も近い感想なんです。確かに「伝説のギャグ漫画の映画化」というコンセンプトを貫いてましたね。

須田:
 ほんとにギャグオンリーで。感動するところが一つもなかったのが痛快でした。感情が揺さぶられなかったんですよ,一つも。

関根:
 そうなんです,凄かった。


4Gamer:
 メッセージ性みたいなものは皆無で。

関根:
 というか,ゼロ。

須田:
 これは凄いですよ。ホントに凄いです。

関根:
 こんな映画今どきないですよ。登場人物の誰にも感情移入しない。

須田:
 ギャグ漫画をきちんと,そのまんまギャグ映画にしたというね。

関根:
 これは難しかったと思いますよ。

須田:
 そうですよね。

関根:
 泣かせようと思えば感情を揺さぶれるし,楽なのかもしれない。音で盛り上げたりとかね。

関根:
 でも,怒涛のごとく笑いを積み重ねることが,どんなに大変かってことを,この映画が教えてくれましたね。


須田:
 ギャグ映画って近年減ったわけじゃないですか,ドリフターズの映画とか。

関根:
 近年という割にもの凄く古いじゃないですか。

須田:
 古いですか,じゃあクレイジーキャッツの映画とか。

関根:
 さらに古くなってるし。

須田:
 そういった意味では久々のギャグ映画でしたよね。多くの映画監督が手を出さないのには理由があるっていうことです。

関根:
 ギャグ映画の歴史をだいぶはしょりましたが,言いたいことは伝わりました。昔からある手法ではありますが,最近とくに多いのが,ずーっと笑わせておいて最後に泣かせるみたいなやつ。あれが嫌みに感じる作品も多かったんですよ。ギャグ映画のふりしてをして,安易に映画としての評価を上げようとする感じが苦手で。

須田:
 なるほど。

関根:
 それをしない場合,つまりオチをつけないってことは難しいですよ。

須田:
 そうそう。この作品でも感動に持っていけるポイントはいくらでもあったはず。でも,それをいっさい踏まずに貫いた。そこが凄い。

関根:
 貫いてましたね。だから原作ファンの人が観たら,よくぞやりきってくれたって感じなんでしょうね。

4Gamer:
 ファンっていうほどじゃないですけど,連載当時にバカバカしいなぁって思いながら読んでいたんで,そのときの思いをまた味わわされたなって感じはありましたよ。


関根:
 それこそ支配人の大好きな「ジャッカス」に通ずるものがあるんじゃないんですか。

須田:
 うーんジャッカスはねぇ,もっとスタイリッシュなんですよ。

関根:
 この作品にスタイリッシュさは……。

一同:
 (笑)

関根:
 しかしあらためて思ったのは,ギャグって間が大事なんだなと。脚本は,舞台とかコントを書いている方なんですよね。だからライブ感のあるテンポで展開するようなノリの作品だったのかなって感じたんです。難しいものに雄大監督は挑んだなって。

須田:
 そうですね。友人なんでね,あえていうと,もっと悪ふざけできたんじゃないかなと。とことんやれたというか。もっとスピーディーにポンポンギャグを入れていっても良かったんじゃないかなと。

関根:
 10分完結を10本入れたオムニバスにしちゃうくらいの勢いでやっても良かったかもしれないですね。

須田:
 かもしれないですね。そういえばうちのスタッフも出演しているんですよ。

関根:
 そうなんですか?

須田:
 そうそう。スキンヘッドの役を探しているって雄大監督から連絡が来て,ちょうどうちに適役なスタッフがいたんで出させてもらったんですよ。

関根:
 へー。

須田:
 なので,映画を見て誰か分かった方はこちらまで。

関根:
 分かった人がいたら凄いですよね! というか,分かる人いないですよね!

4Gamer:
 まあ,入力フォームなどは用意しませんが。



続いては「セーラー服と機関銃 -卒業-」


関根:
 珍遊記は漫画原作でしたが,こちらは1980年代の大ヒット青春小説「セーラー服と機関銃」の続編で1987年に発表された,「セーラー服と機関銃・その後」が原作となっています。今回の映画「セーラー服と機関銃 -卒業-」では,原作を現代に合わせた内容に脚色しています。

「セーラー服と機関銃 -卒業-」
2016年3月5日(土)全国ロードショー
配給:KADOKAWA

映画「セーラー服と機関銃 -卒業-」公式サイト


須田:
 僕はこの原作,知りませんでした。薬師丸ひろ子さん主演の「セーラー服と機関銃」(1981年)は,社会現象になるほどの大ヒットを記録したんですよね。

関根:
 薬師丸さん,そして翌年1982年には原田知世さん主演で,2006年には長澤まさみさん主演で,それぞれTVドラマ化もされています。
 そして今回は橋本環奈ちゃんが主演ということなんですが,支配人はいかがでしたか。

須田:
 確信したのは,環奈ちゃんはスクリーン映えするということです。大画面に負けない顔力。女優ってやっぱり顔ですよ。なんだかんだ言って。骨格,肌,完璧だったんじゃないんですか。歴代女優に引けを取らないたたずまいでしたよ。

関根:
 なるほど……。

須田:
 ……。

関根:
 えっと映画の内容はいかがでしたか?

須田:
 あ,内容ですか。これはまさに“橋本環奈・ザ・ムービー”でしたね。だから映画の内容としても最初の感想で間違っていないかと。

関根:
 なるほど。アイドル映画としての正しい姿ですね,それは。


須田:
 最初のセーラー服と機関銃も,薬師丸ひろ子さんのアイドル映画だったと思うんですよ。今回も完璧に近いアイドル映画でしたね。

関根:
 ほかには?

須田:
 なんか僕にばかりしゃべらせようとしてますね,部長。部長はどうだったんですか。

関根:
 僕ですか? 最近非常に涙腺が弱くなっているというか,ちょっとしたドラマを見ただけですぐ泣いちゃうんですが,この映画,2時間で一度もウルってこなかったんですよ。
 先ほど支配人は珍遊記について「感情が揺さぶられなかった」っておっしゃってましたけど,僕はこの作品に,一回も揺さぶられなかったんです。多分意味は違ってると思いますけれど(笑)。

須田:
 あらまあ。

関根:
 何も感じなくてむしろ悩んだくらいですよ。そのもやもやを解決したくって原作もすぐに買って読んでみたんですけれど,読み終わってもやっぱり晴れなくて。

須田:
 原作も感動はしなかったんですか。

関根:
 赤川次郎さんですから非常に読みやすく面白い作品ではありますけど,感動というわけでもなく。

4Gamer:
 赤川次郎さんと宗田 理さんは,多感な時期に読むとグッとくるんですよね。

一同:
 確かに。

関根:
 でも環奈ちゃんに罪はないですよ。やはりアイドルとしてのたたずまいは完璧だと思いましたよ。歌も当時の薬師丸ひろ子さんばりの歌唱法で非常によかったです。

4Gamer:
 僕は冒頭で出てきた環奈ちゃんが可愛くて,そのまま彼女が可愛いなぁっていうだけで最後まで楽しめました。授業中居眠りしちゃってる橋本環奈,同級生達とキャッキャしている橋本環奈,車の助手席に乗る橋本環奈,それらをずっと眺めていられるだけで幸せでした。きっと製作陣もそういう気持ちで作っているんじゃないですかね。環奈ちゃん可愛いなぁって。


須田:
 だからそれでいいんですよ,部長。アイドル映画としては100点なんです。

関根:
 なるほど。僕のもやもやが少し晴れた気がします。

須田:
 もちろん,環奈ちゃん以外にもちゃんと見どころはありました。
 第一作のセーラー服と機関銃で一番グッときたのは,一番の子分である渡瀬恒彦さんでした。高校生ながら自分達の親分となった薬師丸ひろ子さんを最後まで守り抜く,ヒリヒリするような演技が迫力あったんですよ。薬師丸ひろ子さんを飲み込んでしまいそうな,そんな迫力で。この映画でもそれを感じたんですよ。

関根:
 長谷川博己さんですね。色気ありましたよね,ヤクザ役の長谷川さん。

須田:
 そう。長谷川さんに圧をかけられて少し女性の顔になったりする,その子供と大人の間の揺らぎを垣間見せる環奈ちゃんが良かったんですよ。あ,また環奈ちゃんの話になってしまった(笑)。


関根:
 環奈ちゃんって可愛いのもそうなんですけど,モデル体型というよりはちょいディフォルメの今時アニメキャラっぽいでしょ。それも新しい感じがして良いんですよね。

須田:
 そういう意味では,もっとふんだんに橋本環奈可愛いシーンを入れてもらっても良かったですよね。

4Gamer:
 橋本環奈動画素材集みたいなイメージで。

関根:
 そう,「橋本環奈 画像」って検索して出てくるようなものがね。あと気になったのは,アイドル映画にしてはちょっと残虐なシーンが多いかなと。“THE アイドル映画”というより,セーラー服&バイオレンスものに近いシーンも多くて。そのバランスは,ちょっとブレていたような気もします。今っぽい話題を入れたのはいいけど,少し下世話なワイドショー感も出ちゃった感じがありますし。

須田:
 そうですね。もっとファンタジーにしても良かったかなと。



そろそろゲームの話を


4Gamer:
 さて,今回は原作もの映画2本でしたが,ゲームにも原作ものってありますよね。そういうものを作るとき,一番苦労するのって何ですか?

須田:
 僕が関わったものでいうと,TV放送が続いている間に発売しなくてはいけないことでしたね。完結はしていないので,想像力を発揮しなければならない部分もあったりするんですよ。それで,想像力をフルに使って脚本を書いたらすごく怒られてしまった作品もありました。

関根:
 それはつらいですね(笑)。

4Gamer:
 映画のゲーム化も似たような状況があるみたいですね。公開時期に合わせて発売しようとすると,映画そのものをゲームで再現するわけにもいかず。

須田:
 まあ,そうなると思います。

関根:
 とりあえず今回は,原作ものゲームということで考えてみますか。

須田:
 無数にありますね(笑)。

関根:
 確かに。言ってはみたものの,無茶でしたね。

須田:
 ただ,僕の思い入れという意味では,うちが開発した「BLOOD+ ONE NIGHT KISS」をあげておきたいです。

関根:
 制服ですしね。

須田:
 そこじゃないですよ。そこもあるけど。

関根:
 失礼しました。

須田:
 シナリオは全部書き下ろしで。

関根:
 はい。

須田:
 アニメでやっている話をゲーム化したくなかったんで,アニメでは描かれていない空白の3日間を補完する形で作ってみました。

関根:
 それで完全書き下ろしになったんですね。

須田:
 ええ。あ,あともう一本原作ものがあって。

関根:
 「サムライチャンプルー」ですね。

須田:
 そう。こっちは監督の渡辺信一郎さんから,アニメの進行上使わないでほしい要素がいくつかあるという指定があっただけで,あとは自由にやらせてもらえました。アニメは横浜から南に行く話なんですけど,僕はあえて北を舞台にしたんですよ。

関根:
 原作の世界観を壊さないように,でもゲームとしてのオリジナリティも出さなくちゃつまらない。原作ものはオリジナルをゼロから生み出す苦しみとは,また別の形の苦労があるということですね。

須田:
 そうですよ。原作ものは大変なんですよ。そりゃ環奈ちゃんのことをずっと見ていたくなりますよ,きっと。

関根:
 今日イチの説得力,ありがとうございました。
 
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