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超薄型ゲームPC「NEXTGEAR-SLIM」レビュー後編。ゲームにおける実力をベンチマークテストで検証してみた
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印刷2017/05/13 00:00

レビュー

超薄型ゲームPCの実力をベンチマークテストで検証

マウスコンピューター NEXTGEAR-SLIM is100GA1

Text by 宮崎真一

NEXTGEAR-SLIM is100GA1
メーカー&問い合わせ先:マウスコンピューター
BTO標準構成価格:21万9800円(税別,※2017年5月12日現在)
G-Tune
 幅約22mmという薄型筐体が特徴的なマウスコンピューターのゲーマー向けPC「NEXTGEAR-SLIM」。ほぼ1か月前に掲載したレビュー前編では,外観や内部構造,スペックやゲームにおける使用感を確認して,コンパクトさは評価するものの,インタフェースの数と配置など気になる点もあり,そのあたりの使い勝手を改善した第2弾以降に期待したいという結論になった。

 あれから少々間が空いてしまったが,後編となる本稿では,NEXTGEAR-SLIMの最上位モデル「NEXTGEAR-SLIM is100GA1」がどれだけの3D性能を持っているのか,各種テストにより確かめてみようと思う。
 そういった事情のため,外観や特徴といった,前編で言及済みの話題は割愛する。前編を未見という場合は,まずそちらを読んでから,あらためて戻ってきてもらえれば幸いだ。

幅約22mmの超薄型ゲームPC「NEXTGEAR-SLIM」レビュー前編。ゲームがどれくらい快適に動くか確認してみた



CPUにi7-7700T,GPUにGTX 1070とGTX 1060 6GBを搭載したデスクトップPCと比較


 では早速,テスト環境の構築に入ろう。
 今回,テストに使用したNEXTGEAR-SLIM is100GA1と,比較するために用意したデスクトップPCのスペックをにまとめてみた。
 NEXTGEAR-SLIMが搭載する「GeForce GTX 1070」はノートPC向けであり,デスクトップPC向けとは若干スペックが異なる(関連記事)。ノートPC向けGTX 1070の場合,統合するシェーダプロセッサ数は2048基で,デスクトップPC向けGeForce GTX 1070の1920基よりも約7%多い。
 その一方で,NVIDIAコントロールパネルで確認したところ,NEXTGEAR-SLIMの搭載GPUは,ベースクロックが1442MHzとなっていた,デスクトップPC向けの1506MHzよりも低いスペックが,性能面にどう影響するかというのが,チェックのポイントとなるだろう。


 一方のデスクトップPC側は,グラフィックスカードとして「GeForce GTX 1070 Founders Edition」(以下,GTX 1070)と,「GeForce GTX 1060 6GB Founders Edition」(以下,GTX 1060 6GB)を用意した。CPUは,NEXTGEAR-SLIMの「Core i7-6700HQ」となるべく近いスペックのCPUということで,「Core i7-7700T」を使用している。そのため,本稿では比較対象のPCを,「i7-7700T+GTX 1070」または「i7-7700T+GTX 1060 6GB」と,CPUとGPUの組み合わせで表記していく。

 テストに用いたグラフィックスドライバは,テスト開始タイミングの都合で,若干古い「GeForce 378.92 Driver」となる。「GeForce 381.89 Driver」で解決した「アイドル状態にあるGPUの動作電圧が高くなっている問題」が,378.92ドライバでは未解決となるため,アイドル状態の消費電力は若干高めになるだろう。この点はあらかじめお断りしておきたい。
 ただ,GeForce同士の比較なので,このことが致命的な問題にはならないと考えている。

 テスト方法は,4Gamerのベンチマークレギュレーション19.0に準拠。解像度は,NEXTGEAR-SLIMのGPU性能を考慮して,2560×1440ドットと1920×1080ドットの2つを選択した。
 なお,NEXTGEAR-SLIMの電力設定プリセットは,初期状態である「エンターテイメント」を選択。一方の比較対象のデスクトップPCは,性能が最大となるよう「電源プラン」から「高パフォーマンス」に設定している。


性能はi7-7700T+GTX 1070の9割前後

描画負荷が低い場面では伸び悩む傾向も


 以下,グラフ中に限り,スペースの都合からi7-7700T+GTX 1060 6GBを「i7-7700T+GTX 1060」と表記することをお断りしつつ,順にテスト結果を見ていくことにしよう。

 グラフ1は,「3DMark」(Version 2.3.3663)のDirectX 11ベンチマークである「Fire Strike」の総合スコアをまとめたものだ。なお,本稿執筆時点における3DMarkの最新バージョンは2.3.3693だが,テストのタイミングにより,やや古いバージョンを使っている点はご容赦を。
 さて結果だが,NEXTGEAR-SLIMは,i7-7700T+GTX 1060 6GBよりも16〜23%程度高いスコアを示す一方で,対i7-7700T+GTX 1070では88〜92%程度に留まった。CPUの性能差もあるだろうが,やはりノートPC向けGTX 1070の動作クロックが低いことが,NEXTGEAR-SLIMの性能における足かせになっていると考えられる。


 Fire StrikeにおけるGraphics scoreとPhysics scoreを抜き出したものが,それぞれグラフ2,3だ。Graphics scoreは,対i7-7700T+GTX 1070比で89〜92%程度に留まっており,ほぼ総合スコアを踏襲したものといえる。
 一方のPhysics scoreでは,Core i7-7700Tを使うテスト機に対して,Core i7-6700HQのNEXTGEAR-SLIMは約86%というスコアになった。意外なほどCPU性能差があるわけである。


 同じ3DMarkから,DirectX 12のテストである「Time Spy」の総合スコアをまとめたものがグラフ4だ。Time Spyにおいて,NEXTGEAR-SLIMはi7-7700T+GTX 1060 6GBと比べて約20%高いスコアを記録した一方で,i7-7700T+GTX 1070に対しては約91%となっている。端的に述べて,その傾向はFire Strikeを踏襲したものと言っていい。


 Time Spyでも,Graphics scoreとCPU scoreをグラフ5,6に抜き出してみたが,スコア傾向はFire Strikeとほぼ同じ。CPU scoreでNEXTGEAR-SLIMが比較対象に対して約86%のスコアに留まっている点が目を惹く。


 では,実際のゲームの性能を見てみよう。まずは「Far Cry Primal」の結果をグラフ7,8にまとめてみた。
 「ノーマル」プリセットにおける1920×1080ドットで,NEXTGEAR-SLIMがi7-7700T+GTX 1060 6GBに迫られていることから,描画負荷が低いケースでNEXTGEAR-SLIMがプロセッサの動作クロックをいたずらに上げない,ノートPCらしい挙動を示している可能性が見てとれる。ただ,それ以外だと,対i7-7700TGTX 1070で90〜93%,対i7-7700T+GTX 1060 6GBで120〜128%程度と,おおむね3DMarkのスコアを踏襲した結果になった。


 グラフ9,10にスコアをまとめた「ARK: Survival Evolved」(以下,ARK)を見ると,描画負荷の高い「High」プリセットで,NEXTGEAR-SLIMは11〜26%程度,i7-7700T+GTX 1060 6GB比より高いスコアを示した。
 一方,レギュレーション19.0で取りあげているテスト条件のうち最も描画負荷の低い「Low」プリセットだとまったく振るわない。おそらくはFar Cry Primalのノーマルプリセットにおける1920×1080ドット条件と同じ理由によるものか,描画負荷が一定レベル以上に低く,CPU性能差が如実に出る結果になったか,その両方が原因と考えている。


 続くグラフ11,12は「DOOM」のテスト結果となる。NEXTGEAR-SLIMは,i7-7700TGTX 1060を17〜26%程度上回り,一方でi7-7700T+GTX 1070と比較すると,86〜91%程度に留まるといった具合だ。3DMarkと似た傾向と言えよう。


 一方,NEXTGEAR-SLIMが今ひとつな結果に終わったのが,グラフ13,14の「Fallout 4」である。
 Fallout 4におけるNEXTGEAR-SLIMは,「中」プリセットの2560×1440ドットでi7-7700T+GTX 1060 6GBに対して約7%高いスコアを示したものの,それ以外では逆にスコア差を付けられる結果となった。そこまでCPU性能がスコアを左右しない「ウルトラ」プリセットでも置いて行かれる以上,やはり原因はノートPC的な動作クロック制御にありそうだ。


 グラフ15,16は,「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」(以下,FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチ)の結果だ。
 NEXTGEAR-SLIMにとってより現実的なプリセットとなる「最高品質」で,スコアは解像度2560×1440ドットでも,レギュレーション19.0がハイクラス以上のGPUにおける合格ラインとなるスコア5桁をクリアした。i7-7700T+GTX 1070比で88〜94%程度なので,順当にポテンシャルを発揮できていると述べていいだろう。
 なお,「標準品質(デスクトップPC)」だと,CPU性能差が出ているのも,グラフからは読み取れる。

※グラフ画像をクリックすると平均フレームレートベースのスコアを表示します
G-Tune
G-Tune

 Fallout 4と同様に残念な結果になってしまったのが,グラフ17,18の「Forza Horizon 3」である。Forza Horizon 3におけるNEXTGEAR-SLIMは,i7-7700TGTX 1060に及ばず,最も差を縮めた「Ultra」プリセットの2560×1440ドットでも,98%ほどのスコアを記録するのがせいぜいだった。
 挙動からすると,Forza Horizon 3やFallout 4といった特定のタイトルに対して,NEXTGEAR-SLIMはノートPC向けGTX 1070の動作クロック調整を上手く行えていない可能性がありそうだ。BIOSアップデートなどで修正できる問題ならいいのだが……。



消費電力の低さは魅力的。若干温度は高いが冷却面も問題なし


 さて,NEXTGEAR-SLIMは出力230WのACアダプターで駆動するわけだが,実際の消費電力はどの程度なのだろうか。ログの取得が可能なワットチェッカー「Watts up? PRO」を利用して,システム全体での消費電力を測定してみよう。
 テストにあたっては,ゲーム用途を想定し,無操作時にもディスプレイの電源がオフにならないように設定したうえで,OSの起動後30分放置した時点を「アイドル時」,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点を,タイトルごとの実行時とした。
 なお,NEXTGEAR-SLIMは,取り外し不可能なバッテリーが内蔵されているので,あらかじめ100%まで充電を行っておき,バッテリーの充電による電力消費が生じないようにしている。

 その結果はグラフ19のとおり。まずアイドル時におけるNEXTGEAR-SLIMの消費電力は,i7-7700T+GTX 1070やi7-7700T+GTX 1060 6GBから20W以上も低い結果となった。ノートPCの中身を流用しただけのことはある。
 各アプリケーション実行時でも,NEXTGEAR-SLIMの消費電力は,i7-7700TGTX 1060と比べて7〜37W程度低い。「GTX 1070という型番のGPUを搭載するデスクトップPC」としては相当に低いスコアだと言っていいだろう。


 最後に,NEXTGEAR-SLIMのCPUとGPUの温度も確認しておきたい。ここでは,3DMarkの30分間連続実行時点を「高負荷時」として,アイドル時ともども,CPU温度は「HWMonitor」(Version 1.31)で,GPU温度は「GPU-Z」(Version 1.18.0)で確認した。なお,本稿執筆時点におけるGPU-Zの最新バージョンは1.20.0だが,ここでもテスト実施時期の関係で古いバージョンのものを使っている点はご了承を。
 テスト環境の室温は24℃で,NEXTGEAR-SLIMは机上に設置してテストを行った。比較対象のシステムは,同じ場所にPCケースに組み込んだりはせず,いわゆるバラック状態に置いた状態で計測している。

 その結果はグラフ20,21のとおり。NEXTGEAR-SLIMのCPUの温度は,アイドル時と高負荷時ともにデスクトップPCよりも高めだった。やはりコンパクトな筐体である以上,放熱能力はデスクトップPCに及ばず,温度が高くなってしまうのだろう。とは言っても,アイドル時で30℃台,高負荷時でも70℃強なので,ゲームにおいても問題はないレベルの温度だ。
 NEXTGEAR-SLIMは,GPUの温度も比較対象に比べると若干高めである。しかし,i7-7700T+GTX 1070と比べても,アイドル時で4℃,高負荷時でも2℃しか差はなく,ほぼ同程度と言ってしまってよい。



絶対性能に懸念は残るものの,十分に使えるNEXTGEAR-SLIM


G-Tune
 今回のテスト結果からは,NEXTGEAR-SLIMが,いかにもノートPC的な動作クロック制御を行っている可能性が見てとれる。とくに一部タイトルで露骨にフレームレートが上がらないのはかなりの懸念点だ。ただ,それでも一定レベルのフレームレートは確保できているので,GTX 1070というGPU型番に過度の期待をしなければ,十分に「使える」3D性能があるとまとめていいと思う。薄さや消費電力とのトレードオフとして納得できるかどうかが,性能面におけるNEXTGEAR-SLIM取捨選択のカギとなるだろう。

 今回のテストした個体は,NEXTGEAR-SLIMの最上位モデルというだけあって,税および送料込みのBTO標準構成価格は24万624円と,決して安価ではない。また前編で指摘したとおり,インタフェース面の練り込みも甘いという問題も抱えているので,相当に人は選ぶと言わざるを得ない。
 ただ,相応に高い3D性能と,なんと言ってもこの薄さは,唯一無二の魅力と言える。ここに食指が動くユーザーであれば,購入して後悔することはないはずだ。

NEXTGEAR-SLIM is100シリーズ 製品情報ページ

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