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MS,新世代トラッキング技術「BlueTrack」採用のマウス「Explorer」を発表。ゲーマー向けモデルも投入か
光学&レーザーセンサーの
「いいとこ取り」をしたBlueTrack
BlueTrackのキーメッセージは「Go Anywhere」。透明なガラスと鏡を除く,あらゆるサーフェスで利用できるため,従来の光学センサーやレーザーセンサー搭載マウスが抱えていた,サーフェス(※マウスの接地面)との相性問題を気にすることなく,場所を問わず利用できるのが最大の特徴とされている。
少し,説明が必要だろう。
BlueTrackはMicrosoft独自の,光学センサーを利用した技術。青い光を広範に照射し,その広い範囲のコントラスト情報を基に,マウスの移動を認識するというものだ。
青色光を広く照射し,読み取ることで,コントラストの違いを認識できると,自らの手で喩えて説明するMark DePue氏(Platforms Engineering Manager, Microsoft) |
青色光が広く照射されている例 |
一方,レーザーセンサーとの違いは,読み取る範囲にある。
レーザーセンサーは,その仕様上,焦点が結束するため,サーフェスの汚れや埃(ほこり)によって読み取り精度が低下しがちという欠点を抱えている。その点,BlueTrackでは「レーザーセンサーと比べて約4倍の広さ」という広い範囲に青色光を照射し,より広い範囲を認識することにより,レーザーセンサーの抱える問題をクリアしているという。
DePue氏は「簡単にいえば,BlueTrackは光学センサーとレーザーセンサーの“いいとこ取り”」と位置づけているが,たしかにその理解が正解に最も近いかもしれない。
BlueTrack採用の第一弾製品は一般ユーザー向け
ゲーマー向けモデルが明日発表される?
さて,2製品の主なスペックは下記のとおり。重量,バッテリーといった,本体サイズに起因する違いを除くと,2製品はほぼ同じ仕様といっていいだろう。
●Microsoft Explorer Mouseの主なスペック
- トラッキング解像度:1000dpi
- フレームレート:8000fps
- トラッキング速度:1829mm/s
- ボタン数:5(左右メイン,左サイド×2,チルト機能付きスクロールホイール)
- PC接続インタフェース:USB 2.0
- 無線周波数帯:2.4GHz
- 無線伝達距離:約9.14m
- 電源:単三型充電池(3時間充電で約3週間利用可能)
- 本体サイズ:80.7(W)×116.0(D)×45.6(H)mm
- 本体重量:153g(バッテリー含む)
- 対応OS:Windows XP(SP2以降)/Windows Vista/MacOS X v10.2〜10.5
●Microsoft Explorer Mini Mouseの主なスペック
- トラッキング解像度:1000dpi
- フレームレート:8000fps
- トラッキング速度:1829mm/s
- ボタン数:5(左右メイン,左サイド×2,チルト機能付きスクロールホイール)
- PC接続インタフェース:USB 2.0
- 無線周波数帯:2.4GHz
- 無線伝達距離:約9.14m
- 電源:単三型乾電池(約3か月利用可能)
- 本体サイズ:69.7(W)×90.4(D)×41.1(H)mm
- 本体重量:107g(バッテリー含む)
- 対応OS:Windows XP(SP2以降)/Windows Vista/MacOS X v10.2〜10.5
Butterworth氏は,今回の新製品が1000dpi仕様なのは,オフィスユースにおいては十分なスペックであり,また,製造コスト的にも妥当であるためとしており,「センサー自体は4000dpiでの動作も行える。明日,エキサイティングな発表をする予定だ」と予告する。
セッション後,別のMicrosoft関係者に確認したところ「10日に何かが発表される予定のようだが,それが何なのかは本当に知らない」とのことで,現時点ではまだ氏のいう「エキサイティングな発表」の中身は分からない。ただ,10日に予定されているのはゲーマー向けデバイスのセッションなので,Butterworth氏の発言どおりことが運ぶとすれば,それがゲーマー向けマウスである可能性は十分にある。
詳細が判明し次第,現地からあらためてお知らせしたいと考えているので,お楽しみに。
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