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「Catalyst 11.8」登場。性能面の最適化と「Black EditionのCPUに向けたオーバークロック機能」の追加がトピック
- デスクトップPC向けRadeon HD 6000〜2000シリーズ
- ノートPC向けRadeon HD 6900M・6800・6300MおよびATI Mobility Radeon HD 5000〜2000シリーズ
- Fusion APU A・E&Cシリーズ
- AMD 7〜8世代のデスクトップPC向けチップセット(※AMD 740Gを除く)
- 「ATI PowerXpress」対応のノートPC用チップセット
すぐに入手したい人は,下に示したリンクからどうぞ。なお,Catalystはコンポーネントが多岐にわたっていて,「Catalyst Control Center」(以下,CCC。APUやAMD製GPU+CPUの場合は「VISION Engine Control Center」と名称が変わる)を日本語で使いたいというときには,少々面倒な手順が必要になる。どれを入手したらいいか悩んだ場合は,いったん4Gamerの最新ドライバページを開いて,そこのコメントを参照してもらえれば幸いだ。
→32bit版Windows 7&Vista用Catalyst 11.8
→64bit版Windows 7&Vista用Catalyst 11.8
→Windows XP用Catalyst 11.8
→32bit版Windows 7&Vista用Catalyst Mobility 11.8
→64bit版Windows 7&Vista用Catalyst Mobility 11.8
※2011年8月24日追記
筆者が把握している限り,おそらく日本時間24日のことだと思われるが,AMDは,ドライバのダウンロードページをアップデートし,最新版ドライバの自動確認ツール「AMD Driver Autodetect」を公開した。上のリンクはまだ生きているが,GAME.AMD.COMから直接的には飛べなくなっているようなので,今後,ドライバの導入方法が変わる可能性はある。
→4Gamer最新ドライバリンクページ
「Display Driver」のバージョンは8.881。“2011年7月号”だと8.872だったので,0.009の引き上げとなる。
記憶力のいい読者の中には,Catalyst 11.7と同時公開された「Catalyst 11.8 Preview」でDisplay Driverのバージョンが8.88.3だったことを憶えていて,「あれ?」と思った人がいるかもしれないが,AMDでCatalyst担当を務めるAndrew Dodd氏のツイートにいわく,「11.8 Previewよりも11.8のほうが新しい」。“.3”の扱いが悩ましいが,少なくともCatalyst 11.8においては,8.88.3よりも8.881のほうが新しいバージョンということになるので,この点は押さえておきたいところだ。
また同氏によると,先だってリリースされたOpenGL 4.2対応のプレビュー版ドライバにおけるアップデート内容は統合されていないそうだ。OpenGL 4.2の公式対応は,今後リリースされるCatalystで実現されるとのことだった。
というわけで更新内容だが,例によって英文リリースノートの和訳を試みたので,下記箇条書きを参考にしてほしい。今回のトピックは,VISION Engine Control Centerで,Black EditionのCPUに向けたオーバークロック機能がサポートされたことと,いくつかのタイトルに向けたパフォーマンスの最適化といったところ。バグ修正ではビデオ再生周りのものが目立っている。
全体としては中規模といった印象で,「手堅いアップデート+α」という表現でまとめられそうだ。対応製品を使っているなら,自己責任で導入してみてはどうだろうか。
●Catalyst 11.8の新要素
・VISION Engine Control Center
- AMD OverDriveを拡張し,GPUだけでなくCPUのオーバークロック制御にも対応(※CPUのオーバークロックはBlack Editionでのみサポートされる)
●Catalyst 11.8におけるパフォーマンス向上
- Radeon HD 6000およびATI Radeon HD 5000シリーズ搭載環境において,「Crysis 2」をDirectX 11モードで実行した場合,アンチエイリアシング無効もしくはゲーム側の機能を使ったアンチエイリアシング有効時に最大10%
- Radeon HD 6000およびATI Radeon HD 5000シリーズ搭載環境において,「F.E.A.R.3」をDirectX 11モードで実行した場合,ゲーム側の機能を使ったアンチエイリアシング有効時に最大8%
- Radeon HD 6000およびATI Radeon HD 5000シリーズ搭載環境において,「Morphological Anti-Aliasingを有効化したとき最大30%
- Radeon HD 6000およびATI Radeon HD 5000シリーズのシングルカードおよびマルチGPU構成時において,「Call of Duty: Black Ops」実行時に最大20%
●Catalyst 11.8で解決した問題(Windows 7)
- 「Apply current video quality settings to internet video」の選択項目がCatalyst Control Centerから消えることのある問題
- 標準ユーザーアカウントでWindowsへログインした状態から「3DMark 11」を実行するとBSoDになることがある問題
- 「Windows Media Center」からHD解像度のビデオコンテンツを一晩中再生し続けると,システムがハングしたり,BSoDになったりすることのある問題(※「一晩中」というのが,日付をまたぐことを指すのか,純粋に長時間を意味しているのか,あるいは別の意味を持っているのかは分からない。原文は「Playing HD video content overnight using Windows Media Center no longer causes the system to hang or generates a BSOD error.」)
- CrossFireX環境で「Crysis 2」をプレイすると,画面表示がおかしくなることのある問題
- 「Windows Media Player」からDivX形式のビデオファイルを再生するとき,(AMD Steady Videoの)Image Stabilizationが正常に適用されない問題(※ということだと思われる。原文は「Image stabilization is now correctly applied to DivX clips when using Windows Media Player.」)
- 「StarCraft II: Wings of Liberty」をプレイするとき,アンチエイリアシングを有効化していると,画面が暗転することのある問題
- 「Windows Media Center」もしくは「Windows Media Player」からDivX 5形式のビデオをスクロールさせると,画面表示がおかしくなる問題(※「スクロール」が何を指すのかはよく分からない。再生中にマウスホイールを回すという意味だろうか。原文は「Video corruption is no longer seen when scrolling through DivX 5 video files using Windows Media Center and Windows Media Player.」)
- 「F.E.A.R.3」をDirectX 11モードで実行するとメニューの表示がおかしくなる問題(※Andrew Dodd氏のツイートによると,これを修正するには,Catalyst 11.8だけでなく,Catalyst 11.7 CAP3の導入も必要とのことだ)
- 「VLC media player」(Version 1.1.10)からビデオ再生のハードウェアアクセラレーションを有効化するとビデオを正常に再生できない問題
●Catalyst 11.8で解決した問題(Windows Vista)
- CrossFireX構成時に「PowerDVD」からBlu-rayコンテンツを再生すると,画面に何も表示されなくなることがある問題
- CrossFireX構成時にCatalystドライバをインストールすると,BSoDになることがある問題
●Catalyst 11.8で解決した問題(Windows XP)
- 「PowerDVD」を用いたビデオの再生中,マルチディスプレイ設定を拡張モードからクローンモードへ変更すると,PowerDVDのウインドウに何も表示されなくなることがある問題
●ノートPC向けCatalyst 11.8の制限事項
- 本バージョンのリリース後に発表されたノートPCは非対応
- Intel製チップセットを搭載し,Switchable Graphicsを採用したノートPCは非対応
- 東芝製ノートPC,ソニー製「VAIO」シリーズのノートPC,パナソニック製ノートPCは非対応(※従来同様,ドライバはPCメーカーから提供される)
- 関連タイトル:
AMD Software
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