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XP&Vistaに加え,Windows 7にも正式対応。「ATI Catalyst 9.3」リリース
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印刷2009/03/19 11:43

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XP&Vistaに加え,Windows 7にも正式対応。「ATI Catalyst 9.3」リリース

 AMD製デスクトップPC向け単体GPU,および同グラフィックス機能統合型チップセット向けドライバスイート「ATI Catalyst」。その最新バージョンとなる2009年3月版,「ATI Catalyst 9.3」(以下,Catalyst 9.3)がリリースされた。対応GPUはATI Radeon 9500以降,対応チップセットはATI Radeon Xpress 200およびAMD 5シリーズ以降となっている。「Display Driver」のバージョンは8.591だ。
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 3月18日の記事でもお伝えしていたように,Catalyst 9.3における最大のトピックは,次世代Windows,「Windows 7」に,早くも正式対応した点だ。原稿執筆時点である11:40現在,Windows 7用のチップセットドライバと関連ツールはリリースされていないので,グラフィックスドライバとしてのCatalyst 9.3が対応するOSはWindows XPと32/64bit版Windows Vista,32/64bit版Windows 7となり,チップセットドライバとしては従来同様,Windows XPおよび32/64bit版Windows Vista用ということになる。
 Windows 7における新しいグラフィックスドライバモデル,「WDDM 1.1」(Windows Display Driver Model 1.1)は,DirectX 10.x世代のGPU,すなわちATI Radeon HD 2000シリーズ以降でサポートされるという。

 興味深いのは,グラフィックスドライバとしてのCatalyst 9.3において,Windows Vista/7用が一つの統合型ドライバ(Unified Driver)になっている点。将来の機能拡張は,両OSの環境へ等しくもたらされることになりそうだ。
 また,Windows 7用のイニシャルリリースとなるCatalyst 9.3の時点で,Windows Vista環境よりも高いパフォーマンスをゲームで発揮するとされているのも,4Gamer的には見逃せないポイントといえる。

→関連記事:緊急検証。ATI Catalyst 9.3+β版Windows 7は,Windows Vistaより高速か?

 このほか,Catalyst 9.3では,パフォーマンスの向上とHDMI周りの新要素がもたらされ,いつものようにバグフィックスも行われているので,下記のとおり箇条書きでお伝えしたい。

●Catalyst 9.3におけるパフォーマンス向上(Windows XP/Vista/7)
  • ATI Radeon HD 4800/4600/4500/4300シリーズ搭載環境において,「ロスト プラネット コロニーズ」で最大20%
  • ATI Radeon HD 4000/3000/2000シリーズ搭載環境において,最新版「Folding@Home」クライアントを実行したときのATI Streamパフォーマンス(※パフォーマンス向上率未公開)

●Catalyst 9.3における新要素(Windows Vista)
  • GPUに内蔵されるHDMIサウンドデバイス用ドライバを同梱。ディスプレイとHDMI接続が行われており,かつサードパーティ製のHDMIサウンドドライバがセットアップされていない場合にのみインストールされる(※Windows標準ドライバではなく,最新版のRealtek Semiconductor製サウンドドライバがインストールされるという意味だと思われる)

●Catalyst 9.3で解決した問題(Windows XP)
  • 「Cyberlink PowerDVD」を利用しているときに,Avivo Video Color Settingを正しく行えない問題
  • 特定のGPUを搭載した環境で,「FJ Online」(※詳細不明)をフルスクリーンモードで実行していると,解像度の変更にかなりの時間を要する問題
  • 特定のGPUによるNative ATI CrossFireX構成時に,「Quake 4」で画面表示がおかしくなる問題
  • コンポジットビデオ出力時に,ATI Catalyst Control Center(以下,CCC)からオーバーレイシアターモードを無効化すると,コンポジットビデオ出力しているディスプレイに何も表示されなくなる問題
  • OpenGL 3.0の「CreateContext」で生じる問題(※詳細は明らかになっていない。原文は「Resolved issues for Open GL 3.0 “CreateContext” function」)
  • [Alt]+[Tab]キーを使って,フルスクリーンで実行中の3Dゲームからデスクトップへと画面を切り替えると,その処理にかなりの時間を要する問題

●Catalyst 9.3で解決した問題(Windows Vista)
  • ビデオ再生時に早送りや巻き戻し操作を行ったとき,コーミング(※櫛状に入るノイズ)が生じる問題(※ATI Catalyst 9.1でも同様の項目があったので,再度修正が行われた模様)
  • Avivo Video Color Settingの設定内容が,スリープや休止状態から復帰すると保持されない問題
  • コンポーネントビデオあるいはコンポジットビデオ出力を行い,拡張ディスプレイ設定を行っていると,オーバーレイシアターモードを利用できない問題
  • CCCのAvivo Video Advanced Color設定項目がグレーアウトする問題
  • OpenGLベースのゲームにおいて,「Show CrossFire Logo」オプションが機能しない問題
  • Aeroデスクトップが無効化されていると,デスクトップの回転を行えない問題

 以上,機能追加やバグフィックスはどちらかというと小粒な印象。Catalyst 9.3のトピックは,一にも二にも,統合型ドライバという形で,Windows 7のサポートが始まったことにあるのだろう。ATI Radeon搭載環境でWindows 7のβテストを行っている人は,Vista以上とされるパフォーマンスを試してみるのがよさそうだ。

 一方,Windows 7を使っていないWindows XP/Vistaユーザーからすると,先月版先々月版ほどのインパクトを持たないのは否定できないが,それでも,一部でパフォーマンスの向上が図られた点や,HDMIサウンドドライバが組み込まれた点などに,相応の意味があるのも確か。もちろん,公式最新版グラフィックスドライバとしての価値にも疑いの余地はないので,対応するGPUやチップセットを利用しているのであれば,自己責任で試してみるのも悪くないだろう。
  • 関連タイトル:

    AMD Software

  • 関連タイトル:

    Windows 7

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