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問題の修正に重点が置かれた新ドライバスイート「ATI Catalyst 8.4」公開
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さて,Catalyst 8.4だが,グラフィックスドライバ「Display Driver」のバージョンは8.476で,2008年3月版となる「ATI Catalyst 8.3」(以下,Catalyst 8.3)とDisplay Driverのバージョンで比較すると,わずか0.005のアップデートに留まる。Catalyst 8.3で大幅に新機能を追加した直後ということで,問題点の修正に重点が置かれているようだ。実際,英文リリースノートに新機能の追加やパフォーマンスの向上はとくに謳われていない。
というわけで,今回もゲームと関連した主な修正内容を以下のとおりまとめてみた。
●Catalyst 8.4で解決した主な問題(Windows XP)
- 「3DMark05」「3DMark06」でパフォーマンスが落ちることのある問題
- 「ロスト プラネット エクストリーム コンディション」で,アンチエイリアシングを4xもしくは8x AAに設定するとゲームが応答しなくなる問題
- いくつか特定のシステムにおいて,「ATI Catalyst Control Center」(以下,CCC)からアンチエイリアシングに関する項目が表示されない問題。この問題はWindows Vista環境でも生じる可能性があった
- Windowsのユーザーを切り替えると,OSが反応しなくなる問題
●Catalyst 8.4で解決した主な問題(Windows Vista)
- 「Company of Heroes」で,ゲーム内のオプションを最高に設定すると,ゲームの起動後,読み出しが完了したタイミングでゲームが終了し,デスクトップに戻ってしまう問題
- CCCの「Advanced View−3D−Standard Settings」を「Optimal Quality」に指定した状態で「Crysis」を実行し,いくつか特定のゲーム内オプションを指定すると,画面表示がおかしくなる問題
- 「DOOM 3」のゲーム内オプションから「Ultra Quality」を選択し,解像度を1600×1200ドットに指定すると,ゲーム内テキスト周辺の画面表示がおかしくなる問題
- 「Hellgate: London」のゲーム内オプションを最高に設定すると,ゲームの終了時やその後の再起動時に画面がちらつく問題
- 「ロスト プラネット エクストリーム コンディション」で,アンチエイリアシングを4xもしくは8x AAに設定するとゲームが応答しなくなる問題
- 「Richard Garriott's Tabula Rasa」のゲーム内オプションから「Deferred Lighting」と「Dynamic Shadows」を有効化すると,画面表示がおかしくなる問題
- CrossFire構成時に「Tomb Raider: Anniversary」でパフォーマンスが上がらない問題
- CrossFire構成時にUnreal Engine 3.0採用タイトルをプレイすると,CCCから適用できるはずのアンチエイリアシングが有効にならない問題
- CCCの「ATI OverDrive」から「Auto-tune」を有効化すると,OSが反応しなくなる問題
- ATI Radeon X19x0シリーズのCrossFire構成時に,解像度1600×1200ドット,リフレッシュレート70Hzのフルスクリーンモードで3Dアプリケーションを実行すると画面表示がおかしくなる問題
- セカンダリディスプレイとしてテレビを接続していると,拡張デスクトップを有効にできない問題
- デスクトップのウインドウを素早く動かすと画面に白いラインがちらつく問題
- ディスプレイを回転させて使っていると,画面がちらつくことがある問題
- 適切でないDVI−HDMIアダプタを接続したときに警告メッセージが表示されない問題
- CCCの「Display Properties」にある「Settings」タブの「Advanced−The adapter information」に,実際の名称ではないATI製品名が表示される問題
- CrossFireを有効/無効化すると,HydraGridの設定が保持されない問題。この問題はWindows XP環境でも生じることがある
- フルスクリーンで実行していたDirect3Dベースのアプリケーションを終了させると,HydraGridの設定が保持されない問題。この問題はWindows XP環境でも生じることがある
- 拡張デスクトップを有効化していると,S3ステートからの復帰時に適切でないメッセージが表示される問題
このほかCatalyst 8.4では,マルチディスプレイ周りに多くメスが入っている印象だ。「Windows Vista環境において,『Windows Media Player』からDVD-Videoを再生するとデスクトップの表示がおかしくなる」などといった,ビデオ再生周りの不具合修正も少なくない。
Catalyst 8.3と比べると,どうしても小粒なアップデートと言わざるを得ないが,Catalyst 8.3で新機能が多く追加されたWindows Vista環境を中心に,大小のバグフィックスが確実に進んでいるのは確か。Catalyst 8.3の導入によって何かしらのトラブルを抱えた人は,自己責任で試してみる価値がありそうである。
ただし,2008年3月28日の記事で紹介したHotFix「737-33033」は,リリースノートを見る限り,Catalyst 8.4に含まれていない気配だ。同HotFixを適用し,その結果に満足している人はご注意を。
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