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「CoH」での性能向上とバグフィックスが進んだ「ATI Catalyst 8.2」
2008年2月13日の記事でお伝えしたように,AMDは「CrossFire X」や「Hybrid Graphics」の立ち上げを3月とした。そのため,「ATI Catalyst 8.1」のリリースを紹介したときにお伝えしたような大幅な機能追加は行われておらず,特定のゲームにおける性能向上&バグフィックスといった,いつもどおりの月例アップデートとなっている。例によってゲームと関係の深そうな部分を中心にリリースノートの日本語化を試みたので,興味のある人はぜひチェックしてほしい。
●ATI Catalyst 8.2での性能向上
- 「ATI Radeon HD 2000/3000」シリーズ搭載環境でDirectX 10版「Company of Heroes」において最大20%。CrossFire環境では最大30%
●ATI Catalyst 8.2で解決した主な問題(Windows XP)
- CrossFire環境において,2048×1536ドット以上の解像度でアンチエイリアシング設定を16xに指定して「DOOM 3」をプレイすると,画面表示がおかしくなる問題
- 「TianXia 2」(天下2)を実行しようとすると,Windows XPが強制的に再起動される問題
- CrossFire環境において,3Dアプリケーションの実行中にディスプレイ解像度を変更すると,システムが反応しなくなる問題
●ATI Catalyst 8.2で解決した主な問題(Windows Vista)
- 「Enemy Territory: Quake Wars」の「editing levels」(※原文ママ,Limboメニューのことではないかと思われるが詳細は不明)時に画面表示がおかしくなる問題
- 「World of Warcraft」をOpenGLモードでプレイすると,画面がちらついたり,オブジェクトが表示されなくなったりする問題
- システムの起動時や再起動時に,.NET Frameworkの「Unhandled Exception error」が発生する問題
- 「ATI Catalyst Control Center」(以下,CCC)を実行すると,デスクトップに白いドットが表示される問題(※この問題はWindows XP環境では100%の解決を見ていない)
- HDMI接続時に,サウンド出力が途切れ途切れになる問題
- デュアルディスプレイ環境で「拡張ディスプレイ」設定を行っているとき,セカンダリディスプレイのホットプラグ/アンプラグを行うと,CCCからセカンダリディスプレイに関する設定項目が消える問題
- 「ATI Radeon X1950」シリーズ搭載環境で,周期的にWindows Vistaが落ちたり反応しなくなったりする問題
- HDMI−DVIケーブルでHDMI接続のディスプレイと接続しているとき,CCCに「高解像度ディスプレイに対してDVI周波数を下げる」設定項目が表示される問題
このほかビデオ再生回りでは「Windows XP環境で,ディスプレイ解像度を1440×900ドット以上にしていると,H.264あるいはVC-1フォーマットのムービー再生にハードウェア支援を利用できない」という,比較的重要度の高そうなバグフィックスがリリースノートから見て取れるなど,全体として小粒だが,手堅い月例アップデートといえるだろう。一方,「AGP接続のグラフィックスカードを利用している環境で,DirectXベースのゲームを起動すると,エラーメッセージが表示されることがある」など,いくつか未解決の問題も残ってはいるが,それでもATI RadeonファミリーのGPUやグラフィックス機能統合型チップセットを利用している人には,ひとまずアップデートをお勧めしたい。
ドライバの導入作業は自己責任となるが,不定期連載「PCゲームのお作法」第11回と第13回でその方法を説明してあるので,ちょっと自信が持てないという場合は,そちらを見ながら進めてもらえれば幸いだ。
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