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「GeForce GTX 660&650」を新たにサポート。GeForce 6以降に広く対応する公式最新版ドライバ「GeForce 306.23 Driver」
というわけで,すぐに入手したい人は下に示したリンクからどうぞ。その下には念のため対応GPUリストも掲載してみたので,参考にしてもらえればと思う。
ちなみに「HD Audio Driver」「PhysX System Software」のバージョンは順に1.3.18.0,9.12.0604。これは北米時間8月28日公開の「GeForce 306.02 Driver Beta」から変わらずだ。
→32bit版Windows 8・7&Vista用GeForce 306.23 Driver(169MB)
→64bit版Windows 8・7&Vista用GeForce 306.23 Driver(217MB)
→Windows XP用GeForce 306.23 Driver(147MB)
→ノートPC向けの32bit版Windows 8・7&Vista用GeForce 306.23 Driver(172MB)
→ノートPC向けの64bit版Windows 8・7&Vista用GeForce 306.23 Driver(219MB)
→4Gamerの最新ドライバリンクページ
●Release 306.23の対応製品
- デスクトップPC向けGeForce GTX 690・680・670・660 Ti・660・650
- デスクトップPC向けGeForce GT 645・640・630・620・610,GeForce 605
- デスクトップPC向けGeForce 500〜6シリーズ
- ノートPC向けGeForce GTX 680M・675M・670M・660M
- ノートPC向けGeForce GT 650M・640M・635M・630M,GeForce 610M
- ノートPC向けGeForce 500M〜8Mシリーズ
- ノートPC向けQuadro FXおよびQuadro NVSシリーズ,NVSシリーズ(※DirectX 10以降に対応した製品のみ)
- GeForce 6以降のGPU機能を統合したチップセット
ドライバの表記で1つ気になるのは,ノートPC向けドライバの表記がデスクトップPC向けと同じ「GeForce Driver」になっていること。NVIDIAはここ数年,ノートPC向けドライバプログラム「Verde」に基づいて,ノートPC向けドライバを「Verde Driver」と呼んで区別していたのだが,ここに来て変わっているのだ。
この点についてNVIDIAへ確認したところ,「ドライバの表記をデスクトップとノートで統一化し,単純化するため改称した」という回答が得られたので,4Gamerでも以後,表記を変更したいと思う。
さて,多くの読者にとってより気になるのは新要素やバグフィックスだと思うが,結論から先にいうと,今回のGeForce 306.23 Driverは,「これまで投入されてきたRelease 304世代の総決算的なドライバに,最新GPUのサポートを追加してきたバージョン」と紹介すべき存在である。
NVIDIAはドライバ配布ページやGeForce公式情報サイト「GeForce.com」で,GeForce 306.23 Driverにおける性能面での最適化,あるいはSLI,3D Vision向けプロファイルのアップデートを高らかに謳っているのだが,本稿の最後にその内容をまとめたとおり,実のところこれらはほぼすべて「GeForce 304.48 Driver Beta」とそれ以降に登場したRelease 304世代の公式βドライバで実現されてきたものだ。
また,バグフィックスの項目も多いのだが,よく見てみると,新しい要素の多くはワークステーション関連。今回初めて適用されたGeForce向けの修正は数えるほどしかなかったりもする。
もっとも,β版を導入しないポリシーの人には,5月下旬のRelease 301.42以来となる統合型ドライバの登場であり,また,GeForce GTX 660&650のユーザーにとっても重要なドライバリリースであるのは確かだ。また,NVIDIAはRelease 304世代を最後にGeForce 6〜7シリーズのサポートを打ち切ると発表しているので,旧世代のGPUを使い続けている人には記念碑的な存在ともいえそうである。
なお,ドライバの導入は自己責任なので,その点はくれぐれもご注意を。
●Release 306.23 Driverにおける性能向上(※GeForce GTX 680のシングルカード構成における例)
※すべて既存のRelease 304世代βドライバで導入済み。詳細は6月19日の記事を参照してほしい
- 「Batman: Arkham City」で最大17.6%
- 「Dragon Age II」で最大12.4%
- 「S.T.A.L.K.E.R.: Call of Pripyat」で最大9.6%
- 「ロスト プラネット2」で最大4%
●Release 306.23 Driverにおける性能向上(※GeForce GTX 560のシングルカード構成における例)
※すべて既存のRelease 304世代βドライバで導入済み。詳細は6月19日の記事を参照してほしい
- 「Batman: Arkham City」で最大14%
- 「Dragon Age II」で最大5.5%
- 「ロスト プラネット2」で最大6.7%
●Release 306.23 Driverの新要素
・SLIの拡張(Windows 7・Vista)
※すべて既存のRelease 304世代βドライバで導入済み
- 「Alan Wake's American Nightmare」「Borderlands 2」「Darksiders II」「End of Nations」「F1 2012」「Nexuiz」「Orcs Must Die! 2」「Sleeping Dogs」「Spec Ops: The Line」「Torchlight II」「Tom Clancy's Ghost Recon: Future Soldier」「Tornado Force」に向けたSLIプロファイルの追加
※すべてこれまでのRelease 304世代ドライバで追加済み - 「F1 2011」「FINAL FANTASY XIV」「PlanetSide 2」「Saints Row: The Third」「Shogun 2: Total War」「The Secret World」「Tribes: Ascend」に向けたSLIプロファイルの更新
・ゲームプロファイルの拡張
※すべて既存のRelease 304世代βドライバで導入済み
- 「Diablo III」「L.A. Noire」「Rayman Origins」「The Secret World」に向けたアンチエイリアシングサポートの追加
- 「Star Wars: The Old Republic」に向けたアンビエントオクルージョンサポートの追加
- Windows Media PlayerやWindows Movie MakerなどいくつかのWindowsアプリケーションに向けたFXAAの無効化
・NVIDIAコントロールパネルの拡張
※すべて既存のRelease 304世代βドライバで導入済み
- NVIDIAコントロールパネルから「Counter-Strike: Global Offensive」「Guild Wars 2」「MechWarrior Online」に向けたアンビエントオクルージョンを適用可能に
- NVIDIAコントロールパネルから「Darksiders II」に向けたアンビエントオクルージョンとMSAAが適用可能に
・3D Visionの拡張(Windows 7・Vista)
※「World of Warcraft: Mists of Pandaria」に向けたプロファイルの追加以外はすべて既存のRelease 304世代βドライバで導入済み
- 「Alan Wake's American Nightmare(Not Recommended)」「A New Dawn(Fair)」「All Zombies Must Die!: Scorepocalypse(Good)」「ARMA II: Operation Arrowhead(Fair)」「Bang Bang Racing(Excellent)」「Borderlands 2」「Brave(3D Vision Ready)」「デビル メイ クライ 4(Fair)」「Depth Hunter(3D Vision Ready)」「Dishonored(Good)」「End of Nations(Good)」「London 2012 - The Official Video Game(Fair)」「Mad Doc Jr.'s Doom Rails(Excellent)」「Mass Effect 3」「Max Payne 3(Excellent)」「Raiderz(Fair)」「Roller Coaster Rampage(3D Vision Ready)」「SCANIA Truck Driving Simulator(Fair)」「STREET FIGHTER X 鉄拳(3D Vision Ready)」「Test Drive: Ferrari Racing Legends(Good)」「Tiger Woods PGA Tour 12(Good)」「Tribes: Ascend(Fair)」「The Secret World(Good)」「The Walking Dead(Good)」「World of Warcraft: Mists of Pandaria(Excellent)」に向けた3D Visionプロファイルの追加または更新
●Release 306.23 Driverで解決した問題(Windows 8)
※すべて既存のRelease 304世代βドライバで導入済み
- NVIDIA製ドライバのアンインストール後に再インストールを行うと,インストールに失敗することがある問題
- Optimusを採用したノートPCで,Windowsのデバイスマネージャからドライバをアンインストールしようとすると,「dxgkrnl.sys」が原因とされるBSoDが発生する問題 GeForce GTX 500シリーズ搭載環境で,3D Visionを有効化して「Crysis 2」あるいは「DiRT Showdown」を実行すると,ゲームを通じ,残像が現れる問題
- Intel X79 Expressあるいは“Intel X59 Express”ベースのシステムでSLIを構築し,3画面表示(=Surround)環境を作ると,SLIやSurroundの有効/無効切り替え時にBSoDが発生することのある問題(※「X59」は「X58」のタイプミスと思われる)
●Release 306.23 Driverで解決した問題(Windows 7&Vista)
※▼を付けた項目は既存のRelease 304世代βドライバで導入済み
- Quadro FX 2800MあるいはQuadro FX 3800M搭載環境において,OpenGLのGLSLシェーダでネスト(=階層化)されたforループやテクスチャアクセスを行うときに生じる色の問題
- Quadro FX専用の拡張カード「Quadro G-Sync」において,16ノード時にクライアントと同期されるとき,「Workstation topology」ページに「Stereo out of phase」というメッセージが表示されることのある問題
- GeForce 8600 GT搭載環境で,ディスプレイのホットスワップを行ったとき,NVIDIAコントロールパネルの「Change Resolution」(解像度の変更)メニューの内容がホットスワップに合わせてアップデートされない問題
- GeForce GTX 580搭載環境で,3D立体視を有効化すると,「Google Earth」でセンターディスプレイの立体視が有効にならない問題(※日本語訳はこれで間違っていないと思われるのだが,そもそもGeForce GTX 580はシングルカードの3画面立体視をサポートしていないので,よく分からない。原文は「[GeForce GTX 580]: Google Earth doesn’t work in 3D immersive gaming mode on center display.」)
- Quadro FX 880M搭載環境で,295.73ドライバを導入すると,その後,WindowsでBSoDが発生する問題
- Quadro Plex 7000+Tesla C2075搭載環境で「NVIDIA Mosaic」による4台マルチディスプレイ環境を構築すると,そのうち2台で,OpenGLアプリケーションの実行後,数秒間何も表示されなくなる問題
- スリープからの復帰時に引っかかるような挙動を示す問題▼
- GeForce GTX 600シリーズ搭載環境でVsyncを有効化して「Titan Quest」を実行すると,ゲームががくがくと引っかかるような挙動を示す問題▼
- GeForce GTX 200シリーズ搭載環境で「Mount & Blade Warband」を実行すると,ゲームが引っかかるような挙動を示す問題▼
- GeForce GT 650M搭載環境で,グラフィックスドライバのインストール時に「No compatible hardware found」(互換性のあるハードウェアが見つかりません)とエラーが返ってくる問題▼
- GeForce GTX 500シリーズ搭載環境で,3D Visionを有効化して「Crysis 2」あるいは「DiRT Showdown」を実行すると,ゲームを通じ,残像が現れる問題▼
- GeForce GTS 400シリーズ搭載環境で,Shader Model 3.0ベースの一部DirectX 9アプリケーションでレンダリング結果が表示されない問題▼
- GeForce 400シリーズ搭載環境で,グラフィックスドライバのインストール後,「restart later」(後で再起動する)を選択すると,画面に何も表示されなくなる問題▼
- 4-way SLI環境での3D Vision Surround構成時,NVIDIAコントロールパネルの「Configure Displays for Surround」−「user-assistance screen」に,ディスプレイと接続されているGPUが正しく表示されない問題▼
●Release 306.23 Driverで解決した問題(Windows XP)
- GeForce GT 430搭載環境でNVIDIAコントロールパネルにサポートされない解像度が選択肢として表示される問題
●ノートPC向け306.23 Driverに関する注意事項
- ドライバのアップデートに先立ち,システムのバックアップ取得を推奨
- Intel製チップセットを搭載し,HybridPowerに対応したノートPCはサポート対象外
- ソニー製ノートPCは,GeForce GT 540M・520M・425M・330M・310M搭載のVAIO Fシリーズのみ対応(※それ以外のソニー製ノートPCで,グラフィックスドライバはソニーから提供される)
- 富士通製ノートPCは非対応(※Fujitsu Siemens製ノートPCは対応)
- Dell製ノートPC「Inspiron 1420」「XPS M1330」「XPS M1530」「Latitude D630&D630c」のユーザーには,ドライバのアップデートに先立って「Recommended Software Update」の導入を強く推奨
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GeForce Driver
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