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「GeForce Driver 191.03 Beta」公開。バグフィックスとパフォーマンスの最適化が大きく進む
対応するモデルナンバーはGeForce 6以降。日本時間9月28日時点で自作PC市場に搭載グラフィックスカードが投入されていないGPU,「GeForce GTS 240」「GeForce GT 220」「GeForce G210」「GeForce 210」「GeForce G100」計5製品のサポートが新たに追加されている。
対応OSはWindows XPと32/64bit版Windows Vista/7で,統合される「PhysX System Software」のバージョンは,現行の公式最新グラフィックスドライバ「GeForce Driver 190.62」から変わらず,9.09.0814となっている。
入手したい人は,下に示したリンクからどうぞ。
→Windows XP用GeForce/ION Driver 191.03 Beta(110MB)
→32bit版Windows Vista/7用GeForce/ION Driver 191.03 Beta(124MB)
→64bit版Windows Vista/7用GeForce/ION Driver 191.03 Beta(145MB)
Release 191世代として初めて公開されたGeForce Driver 191.03 Beta(およびION Driver 191.03 Beta)だが,リリースハイライトと英文リリースノートを見る限り,トピックはパフォーマンスの最適化と,重大なものを含む広範なバグフィックスだ。下に示したのはリリースハイライトの抜粋だが,NVIDIA SLI(以下,SLI)プロファイルの追加と,190.62版ドライバと比較してのパフォーマンスの引き上げ,そして,「2Dモードと3Dモードで動作クロック設定の異なるGPUを搭載する環境で,3Dアプリケーションの終了時に,動作クロックが2Dモードに戻らない」という,重大な問題点の修正が挙げられている。
●GeForce Driver 191.03 Betaの新機能/要素(Windows XP/Vista/7)
- 「Darkfall Online」「Dawn of Magic 2: Time of Shadows」「Dreamkiller」「FUEL」「Majesty 2: The Fantasy Kingdom Sim」「Need for Speed: Shift」などに向けたSLIプロファイルの追加
●GeForce Driver 191.03 Betaにおけるパフォーマンス向上(Windows XP/Vista/7)
- 「ArmA II」で最大12%
- 「Batman: Arkham Asylum」でGPU PhysX有効時に最大8%
- SLI構成時に,「Call of Juarez: Bound in Blood」で最大50%
- アンチエイリアシング有効時に,「Fallout 3」の屋内シーンにおいて最大14%
- アンチエイリアシング有効時に,DirectX 9版「Far Cry 2」で最大10%
- アンチエイリアシング有効時に「Prototype」で最大34%
●GeForce Driver 191.03で解決した問題(Windows XP/Vista/7共通,リリースハイライトによる)
- 複数の動作クロック設定を持つグラフィックスカードで,3Dアプリケーション終了時に,2Dアプリケーション利用時のために設定された動作クロックへ正しく戻らない問題
また,英文リリースノートによると,バグフィックスの規模は,Windows Vista/7環境を中心に大きめ。ここ数か月では最大級だ。今回も例によって,英文リリースノートにあるバグフィックス項目の和訳を試みたので,興味のある人は参照してほしい。
●GeForce Driver 191.03で解決した問題(Windows XP)
- GeForce GT 220を差したnForce 740i SLIシステムで,ドライバ(※グラフィックスドライバのことだと思われるが詳細不明)のインストール後,システムを再起動すると,Windowsの起動に失敗する問題
- GeForce 8800 Ultra搭載環境で「Enemy Territory: Quake Wars」を実行すると,高所からの降下時に画面がちらつく問題
- GeForce GTX 280のSLI構成時に,「Tom Clancy's End War」を実行すると,日光のエフェクトが正常に描画されない問題
- GeForce 8800 GTSのSLI構成時に,解像度設定を変更すると,ディスプレイの表示がモノクロになる問題
●GeForce Driver 191.03で解決した問題(32bit版Windows Vista)
- (日本語版を含む)多言語版ドライバパッケージのインストール完了後,ドライバが正常にインストールされていない,ドライバがインストールされなかったといったエラーメッセージが表示される問題
- テレビ接続時に,NVIDIAコントロールパネルからデスクトップ解像度設定を行えない問題
- IONプラットフォームで,ビデオ再生後に,グラフィックス機能が高いパフォーマンスレベルを維持する問題(※2Dアプリケーション利用時のために設定された動作クロックに戻らない問題のことだと思われる。原文は「ION: The graphics card remains running at a high performance level when idling after a period of video playback.」)
- GeForce GT 220搭載環境で,GPU温度が下がってもファン回転数が下がらない問題
- GeForce GT 220搭載環境で,(「NVIDIA System Tools with ESA Support」をセットアップした)NVIDIAコントロールパネルの「Performance−Adjust GPU Setting」から,ファン回転数を0%に指定できない問題
- GeForce GTX 295搭載環境で,DirectX 10版「Far Cry 2」をプレイするにあたって,GeForce 3D Visionの3D立体視を利用できない問題
- GeForce GTX 285搭載環境で,デスクトップ解像度とは異なる解像度で3Dゲームをプレイし,終了すると,(次に)システムを再起動したとき,もしくはスリープから復帰したときに,デスクトップ解像度が,先にプレイしていたゲームの解像度に変更される問題
- GeForce 9800 GTX搭載環境を高解像度テレビと接続しているとき,NVIDIAコントロールパネルから576i/480iの解像度設定を選択できない問題
- GeForce 9800 GTX搭載環境で,「Far Cry 2」を実行し,ゲーム内解像度を1920×1200ドット,アンチエイリアシング設定を2x以上に設定すると,空を見上げたときに画面表示がおかしくなる問題
- GeForce 9600 GT搭載環境を,EDIDに非対応のディスプレイとHDMI接続したディスプレイに接続した状態で,HDMI接続したディスプレイをホットアンプラグすると,EDIDに非対応のディスプレイが表示できない解像度設定になってしまう問題(※ということだと思われる。原文は「GeForce 9600 GT: After hot‐plugging an HDMI display, the resolution on a previously connected non‐EDID VGA monitor switches to an out of range resolution.」
- GeForce 8800 Ultra搭載環境で「Enemy Territory: Quake Wars」を実行すると,高所からの降下時に画面がちらつく問題
- GeForce GTX 280のSLI構成時に,DualViewモードでマルチディスプレイ接続していると,SLIフォーカスディスプレイを変更できない問題
- GeForce GTX 280のSLI構成時に,「Tom Clancy's End War」を実行すると,日光のエフェクトが正常に描画されない問題
●GeForce Driver 191.03で解決した問題(64bit版Windows Vista)
- (日本語版を含む)多言語版ドライバパッケージのインストール完了後,ドライバが正常にインストールされていないとか,ドライバがインストールされなかったといったエラーメッセージが表示される問題
- テレビ接続時に,NVIDIAコントロールパネルからデスクトップ解像度設定を行えない問題
- マルチディスプレイ接続時に,クローンモードからDualViewモードへ切り替えると,ディスプレイに何も表示されなくなる問題
- GeForce GT 220搭載環境で,GPU温度が下がってもファン回転数が下がらない問題
- GeForce GT 220を差したnForce 740i SLIシステムで,ドライバ(※グラフィックスドライバのことだと思われるが詳細不明)のインストール後,システムを再起動すると,Windowsの起動に失敗する問題
- GeForce GTX 295搭載環境で,DirectX 10版「Far Cry 2」をプレイするにあたって,GeForce 3D Visionの3D立体視を利用できない問題
- GeForce GTS 250搭載環境で,3Dアプリケーションを終了させても,消費電力が下がらない問題
- GeForce 9800 GTX搭載環境を高解像度テレビと接続しているとき,NVIDIAコントロールパネルから576i/480iの解像度設定を選択できない問題
- GeForce 9600 GT搭載環境で,デジタルバイブランスの設定を0%に指定しても,スリープや休止状態から復帰させると,設定内容が保持されない問題
- GeForce GTX 295搭載環境で,「Call of Juarez: Bound in Blood」(※だと思われる。原文では「Call of Juarez 2」)のパフォーマンスが50%低下する問題
- GeForce GTX 280のSLI構成時に,DualViewモードでマルチディスプレイ接続していると,SLIフォーカスディスプレイを変更できない問題
- GeForce 9800 GX2のQuad SLI好悪精児に,NVIDIAコントロールパネルの解像度設定メニューを開くのに1分以上かかる問題
- GeForce 8800 GTSのSLI構成時に,解像度設定を変更すると,ディスプレイの表示がモノクロになる問題
●GeForce Driver 191.03で解決した問題(32bit版Windows 7)
- ドライバのインストール後,ときおりNVIDIAコントロールパネルを利用できなくなる問題
- (日本語版を含む)多言語版ドライバパッケージのインストール完了後,ドライバが正常にインストールされていない,ドライバがインストールされなかったといったエラーメッセージが表示される問題
- テレビ接続時に,NVIDIAコントロールパネルからデスクトップ解像度設定を行えない問題
- GeForce 3D Visionによる3D立体視を有効化してゲームをプレイしている最中に,[Ctrl+T]キーを押す,あるいは3D Vision for GeForce側のボタンを押して3D立体視を終了させると,システムがハングアップすることのある問題(※この問題は「3D Vision Discover」では発生せず,倍速駆動のディスプレイデバイスと接続しているときにのみ生じる)
- GeForce GTX 285搭載環境をS-Videoもしくはコンポジットビデオでディスプレイデバイスと接続しているとき,解像度設定を変更すると,画面がモノクロになる,(NVIDIA)コントロールパネルの「TV format」リストボックスに何も表示されなくなる,コネクタタイプが「Auto」にセットされるといった,さまざまな問題が発生する問題
- GeForce 9800 GX2搭載環境でGeForce 3D Visionを有効化して「Far Cry 2」をプレイすると,ゲームの終了時にブルースクリーンが発生する問題
- GeForce 9800 GX2搭載環境でGeForce 3D Visionを有効化して「Dead Space」を実行し,フルスクリーンモードからウインドウモードへ切り替えようとすると,アプリケーションがクラッシュする問題
- GeForce 9800 GTX搭載環境を高解像度テレビと接続しているとき,NVIDIAコントロールパネルから576i/480iの解像度設定を選択できない問題
- GeForce 9600 GT搭載環境で,デジタルバイブランスの設定を0%に指定しても,スリープや休止状態から復帰させると,設定内容が保持されない問題
- GeForce 8シリーズのGPUを搭載した環境をS-Videoでディスプレイデバイスと接続しているとき,解像度設定を1024×768/800×600ドットに変更すると,ディスプレイに何も表示されなくなる問題
- GeForce GTX 285のSLI構成時に,マルチディスプレイのDualViewモードからシングルディスプレイモードに切り替えるとき,確認のダイアログボックスが表示されない問題
- nForce 780a SLI上でGeForce GTX 260の3-way Hybrid SLIを構成していると,デジタルバイブランス設定を元に戻せない問題(※「何から」元に戻せないのかは分からない。原文は「[3‐way SLI]Hybrid GeForce GTX 260 + nForce 780a SLI: The default Digital Vibrance setting cannot be restored.」)
●GeForce Driver 191.03で解決した問題(64bit版Windows 7)
- ドライバのインストール後,ときおりNVIDIAコントロールパネルを利用できなくなる問題
- テレビ接続時に,NVIDIAコントロールパネルからデスクトップ解像度設定を行えない問題
- GeForce 3D Visionよる3D立体視環境を有効化しても,「F.E.A.R.: Perseus Mandate」で,水が立体的に見えない問題
- GeForce 3D Visionよる3D立体視環境を有効化すると,DirectX 10版「Hellgate: London」の実行時にクラッシュする問題
- GeForce GT 220搭載環境で,DirectX 9版「Unreal Tournament 3」において,アンビエントオクルージョンが機能しない問題
- GeForce GT 220を差したnForce 740i SLIシステムで,ドライバ(※グラフィックスドライバのことだと思われるが詳細不明)のインストール後,システムを再起動すると,Windowsの起動に失敗する問題
- GeForce GTX 285搭載環境をS-Videoもしくはコンポジットビデオでディスプレイデバイスと接続しているとき,解像度設定を変更すると,画面がモノクロになる,(NVIDIA)コントロールパネルの「TV format」リストボックスに何も表示されなくなる,コネクタタイプが「Auto」にセットされるといった,さまざまな問題が発生する問題
- GeForce 9800 GTX搭載環境を高解像度テレビと接続しているとき,NVIDIAコントロールパネルから576i/480iの解像度設定を選択できない問題
- GeForce 9600 GT搭載環境で,デジタルバイブランスの設定を0%に指定しても,スリープや休止状態から復帰させると,設定内容が保持されない問題
- GeForce GTX 285のSLI構成時に,マルチディスプレイのDualViewモードからシングルディスプレイモードに切り替えるとき,確認のダイアログボックスが表示されない問題
- nForce 780a SLI上でGeForce GTX 260の3-way Hybrid SLIを構成していると,デジタルバイブランス設定を元に戻せない問題(※「何から」元に戻せないのかは分からない。原文は「[3‐way SLI]Hybrid GeForce GTX 260 + nForce 780a SLI: The default Digital Vibrance setting cannot be restored.」)
- GeForce GTX 295のQuad SLI構成をマルチディスプレイ出力した環境において,あるGPUと接続されていたSLIフォーカスディスプレイを,切り替えるにあたり,当該GPUと接続された別のディスプレイを選択すると,SLIフォーカスディスプレイが切り替わる代わりに,DualViewモードが有効になる問題
以上,リリースハイライトにある重大な問題点の修正だけで,対応製品を利用しているすべてのユーザーにとって有意義なアップデートになっているが,それを除いても,久しぶりに導入しがいのある“バグつぶし版”だといえそうだ(※それだけRelease 190がアレだった,ということでもあるのだが)。
NVIDIAはゲーマーに対し,公式最新βドライバの利用を推奨しているので,「導入するのはWHQL版のみと決めている」というポリシーの人以外には,自己責任で導入してみることを勧めておきたい。
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