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「信長の野望 Online 〜破天の章〜」,新要素「隠れ里」「傾奇者」プレイレポート
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印刷2007/01/17 23:37

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「信長の野望 Online 〜破天の章〜」,新要素「隠れ里」「傾奇者」プレイレポート

 2006年12月にサービスが開始された「信長の野望 Online 〜破天の章〜」(以下,「破天の章」)は,コーエーのMMORPG「信長の野望 Online」の二つめの拡張パック。第一弾の拡張パック「信長の野望 Online 〜飛龍の章〜」がどちらかといえば上級者向けの拡張が中心だったのに対し,「破天の章」は入門者向けのコンテンツを多く含んでいるという特徴を持っている。

 本稿は,「破天の章」の入門者向け新要素である,新参者ゾーン「隠れ里」と,新職業「傾奇者」(かぶきもの)のプレイレポートだ。なるべく新規参入者の視点で書いたつもりなので,「破天の章」実装のタイミングで新たに本作を始めたという人の役に立てれば幸いだ。



■新参者ゾーン「隠れ里」

○クエストを次々とこなすことでキャラクターを手早く成長させられる

 「隠れ里」は,“新参者ゾーン”と銘打たれていることからも分かるように,作成したばかりの,まだレベルの低いキャラクター専用の冒険エリアだ。これまでは,キャラクター作成時に所属する国を選び,新キャラクターはその中心地からスタートすることになっていた。だが2006年12月13日の「破天の章」の実装以降,(「破天の章」を導入済みかどうかにかかわらず)すべての新キャラクターは,まず「隠れ里」からスタートし,その後に仕官先,つまり所属国を選ぶという手順になる。

 こういった初心者用のゾーンは,最近では多くのMMORPGに用意されている。そこでは基本的な操作方法などについてのチュートリアルが行われ,ゲームにある程度慣れたところで,本格的な冒険に旅立てるという仕組みになっているのだ。

 多くのMMORPGにおいて,そういったチュートリアルゾーンに用意されているコンテンツは,がんばれば数時間でこなしてしまえる程度の量だ。それに比べると,本作の「隠れ里」に用意されているコンテンツは,かなり充実している。ゾーン自体もそこそこ広く,ほとんどの新キャラクターはここで数日以上の時間を過ごすことになるだろう。そうすることで,レベルは20程度まで上昇する

 「隠れ里」には多くの「クエスト」が用意されている。従来は,比較的レベルの低いうちから「グループでのモンスター狩り」をメインとしてキャラクターを育てなければならなかったが,「隠れ里」では,次々と依頼されるクエストを一つずつこなしていくだけで,どんどんキャラクターが育っていく。これらのクエストをこなすことによって得られる経験値と修得度の量が,おそろしく多いのだ。
 クエストをいくつかこなして,このことを実感してしまうと,モンスター狩りから得られる経験値と修得度だけでキャラクターを育てていこうとは思わなくなるはずだ。それほどクエストから得られる経験値と修得度,そしてお金は多いのである。



○徒党(グループ)でのダンジョン攻略も隠れ里で体験可能

 充実したクエスト報酬が用意されている半面,クエストの数自体は比較的抑えられている印象だ。プレイ感覚としては,“数多くのNPCからがんがんクエストを集めて,好きなものから自由に達成していく”のではなく,“ひと続きのクエストを,決められた順番で一歩ずつ進めていく”といった感じである。

 そのようにプレイしていると,レベル15くらいでソロプレイがつらくなってきた。クエストの目標である敵が,一人ではどうにも倒せないのだ。少しレベルを上げてから挑戦しようとも思ったが,前述のように一人で延々とモンスター狩りを続ける気分にはならない。クエストは一本道で,それ以外の適正レベルのクエストはないため,結局この強敵をなんとかするしかないのだ。

 かくしてプレイヤーはグループプレイをしたいと思うようになる。みな事情は同じなので,仲間は比較的簡単に見つかった。グループが組めれば,この敵も簡単に倒すことができる。進めてみて分かったのだが,これ以降のクエストは,基本的にはグループを組まないと難しいものになっているようだ。

 一連のクエストを進めていくと,プレイヤーは「鎮守の洞」と呼ばれるダンジョンへと導かれる。この「鎮守の洞」は,本作の特徴である「トライアルダンジョン」の一つ。「トライアルダンジョン」とは,いわゆるインスタンスダンジョンで,グループ単位で別々に用意されるのだ。グループメンバー以外のプレイヤーは入れないため,そのグループだけでダンジョン攻略が楽しめるのである。もちろん,ここにいる敵は強く,グループを組まないと攻略は難しい。

 「鎮守の洞」関連のクエストは数多く,あちらこちらのNPCから,そこへ行って何かをしてきてくれと依頼される。すべてのクエストを一回の探索行で終わらせるのは難しく,ほとんどのプレイヤーは「鎮守の洞」に何度も足を運ぶことになるだろう。そのため,「鎮守の洞」行きのグループメンバー募集はとても多い。



○新しいキャラクターの育成がより手軽に楽しめる

 「鎮守の洞」関連のクエストが片づいてくると,キャラクターのレベルは20くらいになっている。メインクエストの最後にあたる,ボスを倒すクエストを終了させると,ここまでプレイヤーを導いてきたNPC「隠れ里名主」から,どこかの国に仕官することを勧められる。

 長くサービスが続いているMMORPGでは,アクティブなプレイヤーキャラクターのレベルが軒並み高くなってしまい,低レベル帯のキャラクターが少なく,うまくグループが組めないという事態が発生する。今回の「隠れ里」の実装には,そういった問題を解決したいという意図もあるだろう。これまで開始時から各国に散ってしまっていた新参キャラクターが,今後は一つの場所に集まることになり,より徒党を作りやすくなるはずだ。このことは新規のプレイヤーだけでなく,二人め,三人めのキャラクターを育てたいベテランプレイヤーにとっても喜ばしいことだろう。



■新職業「傾奇者」

 「破天の章」では,新職業「傾奇者」が追加された。この傾奇者,いったいどんなクラスなのか,名前を聞いただけではなかなかイメージがつかめない。ここでは傾奇者をレベル1から育てて,レベル20程度まで実際にプレイしてみた経験を踏まえつつ,このクラスの概要を説明したい。

 傾奇者はいろいろなことが出来るクラスである。本作のほかのクラスが,どちらかといえば一つの役割を果たすことに特化したデザインになっているのに比べ,傾奇者は攻撃,防御,回復,補助と多方面にわたるバラエティに富んだ技能を修得していく。



○攻撃能力

 傾奇者はなかなか高い直接攻撃力を持っている。刀剣や槍を装備可能で,その技能を伸ばすことでさらなる攻撃力を獲得できる。また傾奇者は,直接攻撃が得意であるにもかかわらず,術を使った攻撃も可能だ。さらに本作における戦闘の特徴の一つである“連係”の起点となることもできて,さらにさらに,傾奇者にしか発動できない特別な連係である“殺陣”を使うことも可能だ。これらのバラエティに富んだ能力を駆使することで,傾奇者は攻撃役として活躍できる。



○防御能力

 傾奇者は,侍や鍛冶屋のような重装備はできない。その一方,傾奇者は非常に高い回避能力を持っている。そして早い段階から,“自身の回避力をより高める”ための技能を獲得していく。
 また傾奇者は,まるで侍や鍛冶屋のように“敵の攻撃を自分に引きつける”能力まで持っている。とはいうものの,メインの「盾(タンク)」役としてはやや防御力に不安がある。そこで活躍しそうなのが,“自分に向いている敵の注意を,任意の味方へと移す”というユニークな技能だ。このようなトリッキーな能力を駆使することで,傾奇者は防御役としても徒党に貢献できる。



○回復能力

 傾奇者には,ピュアな体力回復技能はない。しかし,“自分の気合や生命力を味方に分け与える”という技能を持っている。徒党の回復力が不足しているときは,これを使って生命力が減ってしまったメンバーを回復できる。戦闘後に使うことで,メインの回復役の気合を節約する,といった使い方も可能だ。また傾奇者は“グループ全体の気合回復速度を上げたり,能力値を上昇させたりする”こともできる。MMORPG用語で言えば,傾奇者はヒールもバフも可能。つまり傾奇者は,ときには回復役をこなすことも可能なのだ。



○補助能力

 傾奇者は戦闘ステージの“四象”“地勢”を操ることができる。これは,ほかのクラスにはない能力だ。“四象”とは戦闘ステージに設定された土・水・火・風の四つの属性のことで,傾奇者はこれを操ることが可能なのだ。例えば,水の属性を高めれば,水属性の術がより大きな効果を発揮するようになる。
 一方,“地勢”は戦闘ステージの特性のことで,傾奇者はこれを作り出せる。地勢には“直接攻撃力を上げる”“生命力回復効果を減少させる”などといったものがある。傾奇者はこれらを使って,徒党全体をサポートすることもできる。

 傾奇者はこのように,実にいろいろなことが可能な職業になっている。しかし本作では,“実装”することで戦場に持っていける技能の数は限られているので,すべての技能を常に使用可能な状態にしておくことはできない。したがって傾奇者には,いま徒党に足りないものは何かを見極めて,それを補える技能を自分で選び出して実装することが求められる。

 このように徒党の構成に合わせて,自分が攻撃・防御・回復・補助のうち,どの役割として振る舞うのかを自由に変えていけるところに,徒党プレイにおける傾奇者の面白みがありそうだ。またサポートをする場合でも,どの“四象”,どの“地勢”を使うのかも,徒党の構成によって変わってくる。そういったすべてをひっくるめて,高い戦術性とフレキシビリティを持っていることが,傾奇者という職業の長所だと言えるだろう。

 では傾奇者の短所は何か? それは非常に器用である半面,どの役割を果たすことにおいても,それを本業とするクラスには一歩引けをとるということだろう。傾奇者は,メインの「盾」役や「回復」役として活躍するのは難しい。攻撃力では忍者や陰陽師に一歩劣り,サポート能力では巫女/神主にはかなわない。とはいえ,すべての役割が主力級などというスーパーキャラクターはあり得ないので,このような弱点も持っていることはフェアなことだと言えるだろう。

 筆者がレベル20くらいまでプレイしてみた感じでは,傾奇者の本領が発揮されるのはもっとレベルが高くなってから,という印象だった。“四象”“地勢”を操作する能力は早いうちから覚えるが,まだ戦闘がそれほどシビアではないこの段階では,使う機会は見あたらなかった。ステージの属性をゆっくりと変えていく“四象”などは,この先,長時間の戦闘を行わなければ勝てない,ボスなどの強敵との戦闘に役立ちそうだと感じた。
 “殺陣”については,初めての“殺陣”を覚えたのがレベル17〜18くらいだったので,やはりレベル20以降で楽しくなってくる要素だと見てよさそうである。

■安定した面白さを求めるプレイヤーに最適な作品

 今回紹介した「隠れ里」「傾奇者」以外にも,「破天の章」で追加された要素は多い。装備品に取り付けることでその性能を上げられる「宝玉」や,「攻略侵攻型の新ダンジョン」,傾奇者が生産できる「装飾」「化粧」に関するアイテムなどだ。これらはすべて,中〜高レベルのキャラクター向けの拡張要素であるらしい。今回,「破天の章」の発売のタイミングで本作に興味を持ったプレイヤーが,一からゲームを始めた場合,それらに触れられるのは,しばらく先のことになる。

 新規プレイヤーにとっては,新参者ゾーン「隠れ里」の追加はまさに福音であると言っていい。今回,一緒に徒党を組む機会があった,とあるベテランプレイヤーは,「これまではレベル10〜20というと,修得度獲得のためにひたすら狩りをするしかなかったが,新参者ゾーンができたおかげでかなり序盤が楽になった」と話していた。実際,このレポートを執筆するためにキャラクターレベルを20まで上げるのに要した期間は,一週間に満たなかった。一日数時間のカジュアルなプレイでも,10日もかからないのではないだろうか(生産関連のクエストもきっちりやればもう少しかかるかもしれない)。参考までに記すと,「信長の野望 Online」発売当時に,筆者が3か月程度のプレイ時間で到達できたレベルは17だった。「隠れ里」での成長速度がいかに速いものかが分かるだろう。

 信長の野望 Onlineは,サービス開始からすでに3年ほどが経過しているタイトルだ。その間,ゲームシステムには磨きがかけられ,要素拡張も多く行われてきた。未実装部分が残されたままリリースされる最新のオンラインRPGに,ギャンブルをするような気分で挑戦するのも嫌いではないが,すでに確固とした評価を得ている作品を新たに始めて,期待を裏切らない面白さに安心して浸り込むのもよいものだと思う。本作は,そんな体験を求めているプレイヤーにオススメできる作品の一つだ。(ライター:星原昭典)

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