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アドベンチャーの大御所ジェーン・ジェンセン氏が,新作「Moebius」の制作を発表。Gabriel Knightシリーズの精神的な後継作
1995年には続編の「The Beast Within: A Gabriel Knight Mystery」が,1999年にはグラフィックスに3Dを使った「Gabriel Knight 3: Blood of the Sacred, Blood of the Damned」が発売され,2000年を過ぎてから急激に人気が下火になったアドベンチャージャンルの最後の輝きとして,いずれも大きな人気を獲得した。
そんな「Gabriel Knight」シリーズのストーリーやゲームデザインを担当していたのがジェーン・ジェンセン(Jane Jensen)氏で,2003年以降はゲーム開発のコンサルタントや小説家として活動するかたわら,2010年にドイツのdtp Entertainmentからリリースされた「Gray Matter」を制作するなど,現在でも精力的にアドベンチャーゲームを作り続けている。
Kickstarter「Moebius」紹介ページ
とはいえ,ポイント&クリックのアドベンチャーゲームなど,クラシックなゲームはどうしても大手パブリッシャから敬遠されがちで,企画はあってもなかなか開発に踏み出せないという状況にもある。そんなジェンセン氏が目をつけたのが,一般からの資金調達を支援するサイト,Kickstarterだ。
Double Fine ProductionsやinXile Entertainmentのように,過去の経歴や高い知名度によって資金集めに成功した例もあるが,ジェンセン氏がKickstarterで発表したMoebiusも,そうしたクラウドファンディングによる開発を目指したもの。
開発を手がけるPinkenton Road Studiosは,ジェンセン氏のほか,Gabriel Knightシリーズの作曲をつとめていた夫のロバート・ホームズ(Robert Holmes)氏,そして娘のローリー・ホームズ(Raleigh Holmes)氏の3人が共同運営する,なんともアットホームな開発会社だ。一般から集めた資金で,今後プログラマなどの人材を雇うことになるのだろうが,60万ドル以上が集まれば,2作め,3作めも制作するという。
Moebiusは,ニューヨークに住む古物商Malachi Rectorが資産家の依頼で,身の回りに起こるさまざまな出来事を書きとめてるうち,事件に巻き込まれていくというミステリーアドベンチャーだそうだ。Gabriel Knightの精神的な後継作品として,そのスタイルを継承していくとのことで,ファンにとっては期待できそうだ。
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